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《満票MVP》大谷翔平の「ユニフォーム=1470万円/初の奪三振ボール=88万円」が話題になったけど… 実使用品の高騰を再調査 

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Aki

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photograph byNanae Suzuki

posted2021/11/19 11:08

《満票MVP》大谷翔平の「ユニフォーム=1470万円/初の奪三振ボール=88万円」が話題になったけど… 実使用品の高騰を再調査<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

MVPを獲得した大谷翔平。実使用グッズの高額ぶりも話題になった1年だった

大谷が関わっていない場面のボールでも

 例えば、前述した約88万円で落札された実使用球は、大谷の今季メジャー最初の奪三振球で、加えてその日はリアル二刀流としてのデビュー戦でもあった。この試合の使用球は大谷が関わっていない場面でのボールであっても、高値で取引された。その試合で使われたものであることが大事、というコレクターも存在するからこその現象だ。

 筆者もイチローの3000本安打や現役引退試合の実使用球を入手しているが、イチローが関わった場面ではないボールにも関わらず、かなり高値での入手となったのを覚えている。その日・その瞬間の球場の空気に触れたメモラビリア。それを目的としたコレクターが筆者以外にも一定数いるということだろう。

 他にも、大谷が着用したキャップ、ロージンバッグ、ロッカールームに掲示されるネームプレート、そして日々のベンチに貼られるラインナップカードなど、大谷が絡むメモラビリアは軒並み高額での取引されることとなった。

 長い間コレクターを続けている方の中には、感覚が麻痺してきたように感じている人も多いだろう。旧来のファン層、そして今年からファンになった層、そして投資層に至るまで多くの参入があった需要と供給のバランスの結果、と言えばそうなのだが、ベーブ・ルース以来の熱狂の結果、と考えれば妥当なのかもしれない。

「その瞬間・その空気」を求めて

 それぐらい今年の大谷の活躍は、野球界のみならず、コロナ禍で沈む日本中、そしてアメリカに元気を与えたことは間違いのない事実である。  

 大谷スポーツ・メモラビリアの観点で、来年の予想は今の時点では難しいが、リアル二刀流としてこれだけ数々の賞を受賞している2021年の価値が色褪せることはないだろう。2018年のルーキーイヤー、そして今年のアイテムの動向に関しては来年以降も追っていきたいと思う。

 最後に――大谷にとって今年の大谷は、来年のライバルとなる。過去の自分超えが1つの大目標という難しい状況だ。ただそんな状況をも笑顔で超えていく姿が今から目に浮かぶし、来年も楽しく野球をプレーして欲しいと願っている。来年こそは日本から気軽にメジャー・リーグを観戦に行ける日常、生で大谷の歴史的瞬間を目撃できる日常に戻っていることを心から願っている。そして筆者もメジャーの観戦で経済に貢献したい。「その瞬間・その空気」を求めて。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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