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《満票MVP》大谷翔平の「ユニフォーム=1470万円/初の奪三振ボール=88万円」が話題になったけど… 実使用品の高騰を再調査 

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Aki

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photograph byNanae Suzuki

posted2021/11/19 11:08

《満票MVP》大谷翔平の「ユニフォーム=1470万円/初の奪三振ボール=88万円」が話題になったけど… 実使用品の高騰を再調査<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

MVPを獲得した大谷翔平。実使用グッズの高額ぶりも話題になった1年だった

5)大谷翔平・実使用球

 今年は例年以上に多くの出品がなされている大谷関連の実使用球。出場機会に比例し、そして大谷人気に乗じて球場の回収員が躍起になって大谷関連のボールを回収していたという話もあるほどだ。

 大谷関連の実使用球では……。

 実際に三振を取ったボール>実際にヒットを打ったボール>実際に投球したボール(ファールや地面に付いて交換されたボール)>打席で使われたボール

 この順でオークションにおいて高値となった。

 そんな実使用球について――4つの興味深いポイントがある。 

i)大谷翔平・奪三振球
 今年、大谷が奪った三振156個のうち約10球がこれまでにオークションに出品され、中央値が約30万円となった。今年最初の奪三振球はプレミアムが付く形で7750ドル(=約88万円)になるなど、同じ奪三振球とは言っても、その試合や場面によっても大きく価値が変動するのも実使用球の面白いところだ。

 大谷が今シーズン奪った全ての奪三振球が回収され、出品されるというものではない。公式球への直筆サインボールと比べても実使用球は供給量に限りがあるものなので、2021年のメモラビリアとしては最高のものといえるかもしれない。筆者も今年の大谷の活躍の記念を何かの形で残したく、156三振のうちのひとつを選択した。大切に飾っていきたい。

ii)大谷翔平・ヒット球
 2021年、大谷がヒットを打った数は138本。そのうち約15球がこれまで出品された。シングルヒット球約18万円、ツーベースヒット球約23万円、スリーベースヒット球約28万円とヒットの種類によっても価格差が出ている(45万円近くで落札されたヒット球もあったようだ)。  

iii)大谷翔平・投球ボール
 奪三振球以外も投球ボールは概ね高値での落札となった。大谷が実際に触れて投げているという点がやはり評価されるのだろう。使用場面、そして直球であれば球速などによっても差が出ているようだ。

iv)大谷翔平が打席に立ったボール
 打席に立ったボールでも、見逃しただけのボールとファールになってバットに当てたボールによって変わってくる。確かにどちらが欲しいかと言われれば、見送ったボールよりはバットに当てたボールの方になるだろう。 

 このようにひとつのボールであっても使用された試合、使用された場面によって大きく価値が変動する。それが実使用メモラビリアの奥深さでもある。

【次ページ】 大谷が関わっていない場面のボールでも

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大谷翔平
ロサンゼルス・エンゼルス

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