プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
「しょっぱいんだよ!」顔面に塩を全力投球…やりたい放題の“闇堕ち”スターライト・キッドが、渡辺桃を悪の軍団に引きずり込む?
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2021/11/05 11:02
渡辺桃に塩を投げつけるスターライト・キッド。ヒールターン後の彼女はまさに「やりたい放題」だ
キッドと渡辺桃、2人の因縁の結末は?
「両者リングアウト。チャンピオンとしては納得のいかない結果だけれど、どんな結果であれ、このベルトを『闇レベル2』に上げたことに変わりはねえから。マスクまで破っちゃって、やってくれたなあ。でも、今のお前生き生きしているように見えるぞ。私はこっちの道への素質を感じたな~」
試合後には、キッドがかねて希望していたコグマが次の挑戦者として名乗りを上げた。
「やっと来たな、コグマ。私はお前がハイスピードを奪還した姿を客として、現地で見ている。私の中で、必ずこのベルトを賭けて倒さなきゃいけない相手。でも、今は私がハイスピード・チャンピオン。第9代より第21代ハイスピード・チャンピオンの方がすべてにおいてふさわしい」
キッドが因果(というか運命?)を感じているこの試合は11月27日に国立代々木競技場第二体育館で行われる見込みだが、「ハイスピード・ジーニアス」と言われてきただけのことはあるコグマだけに、テクニック的にはかなり面白いものになるだろう。キッドは「クマ狩りだ」とうそぶいた。
だが、筆者の大きな興味は、それよりもキッドと渡辺の続きのほうだ。この続編はまったく展開が読めない。
現在、開催中のタッグリーグ戦では時間切れの引き分け、このシングルでも引き分けたから、その決着戦が見たいと思う。こんな因縁ができてしまったということは、想像を超えたレベルの結末が用意されるのかもしれない。
通路ですれ違った時、キッドは不敵な笑いを見せた。
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