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《ヤクルト優勝の裏で熱いタイトル争い》鈴木誠也と首位打者バトル… カープ坂倉将吾23歳が「打てる捕手」に大化け
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2021/10/27 11:03
カープ坂倉将吾は鈴木誠也との首位打者争いで成長を遂げている
本塁打王もあり得る鈴木誠也と坂倉の打率差は……
<セ・リーグ>
打撃部門
・本塁打
村上宗隆(ヤ)、岡本和真(巨)39本 鈴木誠也(広)38本
・打点
岡本和真(巨)113点 村上宗隆(ヤ)112点
・打率
鈴木誠也(広).318 坂倉将吾(広).314
・盗塁
◎中野拓夢(神)30 近本光司(神)24
・出塁率
◎鈴木誠也(広).434 村上宗隆(ヤ).413
巨人は公式戦日程を終了しているが、ヤクルトは2試合を残している。優勝が決定した中で村上はプレッシャーなく打棒をふるうことで巨人・岡本を振り切って本塁打、打点の単独2冠になる可能性がある。また広島も3試合を残しているが、鈴木誠也が本塁打王になる可能性もある。首位打者争いは鈴木とチームメイト坂倉の競り合いとなっている。
盗塁王は阪神の新人、中野で確定的。新人王争いでも大きなポイントとなりそうだ。
投手部門
・勝利
青柳晃洋(神)13勝 九里亜蓮(広)12勝
・防御率
◎柳裕也(中)2.20 青柳晃洋(神)2.48
・奪三振
◎柳裕也(中)168 戸郷翔征(巨)138
・勝率
◎青柳晃洋(神).684 柳裕也(中).647
・完封勝利
高橋遥人(神)、柳裕也(中)2
・セーブ
◎スアレス(神)42 栗林良吏(広)35
・ホールドポイント
◎清水昇(ヤ)53 岩崎優(神)44
広島は残り3試合、勝利数で九里が青柳に追いつく可能性がある。また完封勝利でも今後、数字が動く可能性はある。中日の柳裕也は防御率、奪三振の初タイトルが確定的。
阪神スアレスの最多セーブ、ヤクルトの清水昇の最優秀中継ぎ投手はともに2年連続での獲得となった。
10月18日~25日の両リーグ、投打の好成績選手
〇パ・リーグ打撃 ※RCは打撃の総合指標
浅村栄斗(楽)23打8安3本7点0盗 率.348 RC6.85
山川穂高(西)15打6安3本4点0盗 率.400 RC5.92
ブランドン(西)20打7安1本1点0盗 率.350 RC4.89
野村佑希(日)24打8安2本7点0盗 率.333 RC4.48
万波中正(日)24打6安2本5点0盗 率.250 RC4.28
優勝争いに絡んでいないチームの選手が元気だ。楽天の浅村は本塁打、打点でトップ。西武の新人のブランドンは21日のオリックス戦で二塁打、本塁打。日本ハムの野村、万波の新鋭陣も2本塁打を放った。
盗塁はソフトバンクの三森大貴、牧原大成、日本ハムの西川遥輝、オリックスの安達了一が2盗塁を決めた。
投手 ※PRはリーグ防御率による総合指標
山本由伸(オ)1登1勝 9回 率0.00 PR2.95
加藤貴之(日)1登1勝 9回 率0.00 PR2.95
與座海人(西)2登 11.1回 率0.79 PR2.72
マルティネス(ソ)1登 8回 率0.00 PR2.62
石川歩(ロ)1登1勝 8回 率0.00 PR2.62
オリックスの山本由伸は25日の楽天戦で田中将大と投げ合い、9回を122球で完封。優勝への望みをつないだ。日本ハムの加藤は18日の楽天戦で完封勝利を挙げた。西武の與座は6月に先発に転向、18日、26日と2試合に先発して11.1回を自責点1の好投を見せた。
ソフトバンクのマルティネスとロッテの石川は8回零封。ロッテの佐々木朗希は4試合連続で6回以上を投げて自責点2以下と勝ち星は1つながら試合を作っており、ポストシーズンでも活躍が期待される。救援ではオリックスの平野佳寿が2セーブをマークした。