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《ヤクルト優勝の裏で熱いタイトル争い》鈴木誠也と首位打者バトル… カープ坂倉将吾23歳が「打てる捕手」に大化け 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2021/10/27 11:03

《ヤクルト優勝の裏で熱いタイトル争い》鈴木誠也と首位打者バトル… カープ坂倉将吾23歳が「打てる捕手」に大化け<Number Web> photograph by Kyodo News

カープ坂倉将吾は鈴木誠也との首位打者争いで成長を遂げている

〇セ・リーグ打撃
丸佳浩(巨)13打8安3本5点 率.615 RC9.16
牧秀悟(De)21打13安4点 率.619 RC8.61
糸原健斗(神)27打13安1点 率.481 RC6.17
サンタナ(ヤ)22打9安1本6点 率.409 RC5.69
村上宗隆(ヤ)19打7安5点 率.368 RC5.18

 9月に不振に陥った巨人の丸が最終盤で13打数8安打3本塁打の大当たり。3本塁打はリーグトップ。DeNA新人・牧も最終盤に来て大当たり。

 打点は阪神の島田海吏、巨人の廣岡大志が6打点でトップ。盗塁は阪神の中野拓夢が3盗塁、新人での盗塁王を決定的にした。

投手
伊藤将司(神)2登2勝 12.2回 率0.71 PR3.62
青柳晃洋(神)2登1勝1敗 9回 率0.00 PR3.29
高橋奎二(ヤ)2登1勝 9回 率0.00 PR3.29
高橋遥人(神)1登1勝 8回 率0.00 PR2.92
東克樹(De)1登1勝 8回 率0.00 PR2.92

 阪神の伊藤将司は今週、18日と24日に2回先発、合わせて12.2回を投げて自責点1で2勝を挙げた。同僚の高橋も8回零封。青柳は26日の最終戦で先発するも2回で降板。自責点は0ながら敗戦投手となり、チームも最終戦で優勝の可能性がついえた。救援では岩崎優が3ホールドを挙げている。

名捕手を数多く輩出してきたカープ史の中で

★今週の《ぴかイチ》 鈴木誠也に首位打者争いを挑む“次世代の名捕手候補”坂倉★

 広島カープは、名捕手を数多く輩出してきた。

 古くは巨人V9時代の田中尊、初優勝時の水沼四郎、道原裕幸、昭和から平成の達川光男、最近では石原慶幸、そして現役の曾澤翼。これらの捕手はチームの守備の要、そして投手のまとめ役として信頼を集めてきた。

 広島の次世代の捕手としては、甲子園で活躍した地元・広陵出身の中村奨成に注目が集まっていたが、中村が金属バットから木製バットへの切り替えなどで伸び悩んでいるうちに台頭したのが、1年先輩の坂倉将吾だ。

 日大三高から2016年のドラフト4位で広島に入団。当初から打撃は目を見張るものがあった。

 ウエスタン・リーグでは2017年1本塁打、率.298、2018年4本塁打、率.329、2019年2本塁打、率.327と好成績を残し、打撃に関しては中村よりも評価が高くなった。

【次ページ】 首位打者に躍り出て以降、打率が乱高下も……

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