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〈箱根駅伝予選会で圧勝〉明治大監督が選手に伝えていた“幻のオーダー”「出雲駅伝に出ていたら上位3番には入っていた」

posted2021/10/25 17:50

 
〈箱根駅伝予選会で圧勝〉明治大監督が選手に伝えていた“幻のオーダー”「出雲駅伝に出ていたら上位3番には入っていた」<Number Web> photograph by JMPA

箱根駅伝予選会、日本人二番手でゴールした明治大学の加藤大誠

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和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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JMPA

 唐突ではあるが、“もし今年の出雲駅伝に明治大学が出場していたらどんな成績だっただろう…?”

 勝負事にタラレバを持ち込んでも仕方がないのは重々承知だが、そんなことを考えてしまった。コロナ禍で中止になった昨年は優勝候補の一角にも挙がっていたし、今年もスピード自慢がそろうチームだからだ。

 実は、当事者である明大の山本佑樹駅伝監督も同じような想像を巡らしていた。

「『上位3番には入っていたな』と選手たちと話した」

「昨年の出雲は良いところまで行ける手応えがあったのに、大会がなくなってしまいました。今年は出雲には出られませんでしたが、『もし出られるとしたら……』というオーダーを選手には伝えました」

1区…手嶋杏丞(4年)

2区…櫛田佳希(3年)

3区…鈴木聖人(4年)

4区…尾崎健斗(1年)or 橋本大輝(4年)

5区…小澤大輝(3年)

6区…児玉真輝(2年)

 これが、山本監督が考えた出雲駅伝の仮想オーダーだ。

 前半戦好調だった手嶋を1区に配して序盤で流れに乗り、3区の鈴木で勝負を仕掛けてレースの主導権を握る――そんなプランを思い描いていた。

「『このオーダーでいったら、上位3番には入っていたな』と選手たちと話をしました。選手も『いけたと思います』という反応でしたね。

 通常だったら、聖人をアンカーに、って考えるんですけど、あえて3区に配しました。(出雲で優勝した)東京国際が3区に丹所健君を置いたのと戦略が似ています(※東京国際大は3区の丹所で大きなリードを作り、逃げ切って優勝した)。

 ただ、そこで丹所君を大きく上回る走りをしないとアンカーで逆転されてしまう。なので、東京国際にはちょっと届かなかったかな……というのが正直な感想ですね」

 “善戦するも優勝には届かず……”というのが、山本監督が冷静にシミュレーションして弾き出した、“仮想”出雲の結果だった。

出雲初優勝・東京国際大との差は“わずか26秒”

 しかし、選抜大会である出雲駅伝には、関東地区の場合、現行ルールでは箱根駅伝のシード校にならなければ出場することができない(関東の出場枠が「10」の場合)。したがって、どんなに強力な布陣ができたとしても、それはやはり机上の空論でしかない。

【次ページ】 箱根予選会の「正攻法」をあえて選ばなかった

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