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大谷翔平「僕の才能が何かと考えて…」「出られるだけ出てみて案外できるなと」 本人の言葉で振り返る《4年間の進化論》 

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posted2021/10/24 17:01

大谷翔平「僕の才能が何かと考えて…」「出られるだけ出てみて案外できるなと」 本人の言葉で振り返る《4年間の進化論》<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

2018年の打者・大谷翔平と2021年の投手・大谷翔平。本人の言葉から4年間の進化を探ってみた

 それでも「去年よりも数字は下がっていますけど、それが成長に繋がっていないということではなくて、むしろよくなっていると思っているんです」と、メジャーリーグの戦術にも対応できていると大谷は手ごたえをつかんでいた。

 また、バッター視点で「こういうピッチャーを目指すのがいいのかな」と思う機会もあったという。バッターボックスに立つことによって、メジャーで生き残るためのピッチングにも頭を働かせる。そんな芸当ができるのは大谷ならではだ。

苦難の3年目も「血肉になる打席が多かった」

<名言3>
今年(2020年)はうまくいかないことも血肉になる打席が多いと思います。
(大谷翔平/Number1009号 2020年8月20日発売)

◇解説◇
[2020シーズン成績]
打:打率.190、7本塁打24打点7盗塁
投:0勝1敗3奪三振1.2投球回、防御率37.80

 大谷にとって3年目のメジャーリーグは、試練のシーズンとなった。二刀流本格復帰のはずが新型コロナウイルス禍で開幕が延期。そして60試合制での開幕後には腕を痛めて、ピッチャーとしてはわずか2試合で終わった。その後は打者に専念したものの、なかなか打率が上がらず、ホームラン数も7本にとどまった。

 無観客での試合が続くなど「とにかく勝手がいつもと違うので、普段通りというわけにはいかないな、ということは感じています」と本人も環境の違いに苦慮したことを認めている。

 しかし、凡打の中でもその原因を分析するなど、大谷は1打席1打席を決して無駄にしていなかったし、7盗塁(1盗塁死)など高いアスリート性を発揮していたのは確か。雌伏の2020年が、覚醒の2021年につながったとも言えるだろう。

2021年、凄まじい成績と「出場試合数」という観点

<名言4>
今年一年、こうやって二つで出られるだけ出てみて、案外できるな、ということが自分でもわかりました。
(大谷翔平/Number1035号 2021年9月9日発売)

◇解説◇
[2021シーズン成績]
打:打率.257、46本塁打100打点26盗塁
投:9勝2敗156奪三振130.1投球回、防御率3.18

 大谷の二刀流、アメリカの地でついに本格化――2021シーズンのMLBを語る上での一大トピックと言っても過言ではないだろう。前半戦では日本人初となるホームラン王の夢を見させてくれるほどビッグフライを量産し、シーズンが深まると、ピッチングの方でも安定感を増した。投打いずれかの成績でも一流クラスの成績と言っていいところを、まさに「Two-Way Player」として文句のない成績を残したからだ。

 そんな大谷にとって大きな手応えの1つに「出場試合数」があるようだ。

【次ページ】 「べつに疲れてないんですけどね(笑)」

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