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《ドラフト採点》セ・リーグは森木&小園の“超高校級”を獲得した阪神とDeNAが「75点」、では低評価は?

posted2021/10/12 17:03

 
《ドラフト採点》セ・リーグは森木&小園の“超高校級”を獲得した阪神とDeNAが「75点」、では低評価は?<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

高校生ナンバーワンと評された小園健太はDeNAが交渉権を獲得。抽選を外した阪神は同じく“超高校級”と謳われる森木大智を指名した

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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2021年ドラフト会議では、12球団で育成指名を含めて計128名の選手たちが指名された。中継で解説を担当した“ご意見番”小関順二氏に各球団を採点してもらった。全2回のセ・リーグ編(パ・リーグ編へ)

東京ヤクルトスワローズ 65点

 大学球界ナンバーワン左腕と定評のある隅田知一郎(西日本工大)に入札したヤクルトは、抽選で外すと、やはり大学生左腕の即戦力候補・山下輝(法政大)を外れ1位で指名。広島との競合の末、交渉権を獲得した。

 ただ、山下は大学1年時にトミー・ジョン手術を受け、さらには新型コロナウイルスの影響で登板数が13試合と少なく、未完の大器という印象が強い。また3位柴田大地(日本通運)も日本体育大3年時にトミー・ジョン手術を受けたため登板がなく、日本通運でも公式戦のデビューが2年目で即戦力度は未知数。

 奥川恭伸など若手の成長で投手陣はチーム防御率がリーグ2位(10月11日現在)と健闘しているが、投手陣の選手層は十分とは言えない。近年、大学卒の投手が結果を残せず、頭角を現しているのは奥川、高橋奎二、金久保優斗など高卒選手が多い。それでも大学生、社会人にこだわる即戦力志向の強さはヤクルトフロント陣の弱点と言えそうだ。

 2位丸山和郁(明治大)は青木宣親が来季40歳を迎えるなど、年齢的後退が予想されるので、適切な弱点補強だろう。

《指名一覧》
× 隅田 知一郎・投手(西日本工大)左左
1位 山下 輝・投手(法大)左左
2位 丸山 和郁・外野手(明大)左左
3位 柴田 大地・投手(日本通運)右右
4位 小森 航大郎・内野手(宇部工高)右右
5位 竹山 日向・投手(享栄高)右右
育1位 岩田 幸宏・外野手(BC信濃)左左

阪神の充実ぶりは佐藤輝明効果?

阪神タイガース 75点

 完成度では高校生ナンバーワンと評された小園健太(市和歌山高・投手)を抽選で外したが、超高校級の速球派と言われる森木大智(高知高・投手)を外れ1位で単独指名した。

 甲子園大会出場がなく、小園や風間球打(ノースアジア大明桜高)のような晴れ舞台での勇姿は見せていないが、中学時代に“大騒ぎ”されたときより球速は最速で4キロアップし、現在は154キロに到達している。将来性豊かな右腕と見ている。

 2、3位は即戦力候補の大学生左腕・鈴木勇斗(創価大)、桐敷拓馬(新潟医療福祉大)を指名。伊藤将司、高橋遥人、岩崎優、及川雅貴たちで形成する左腕王国の形成をもくろむ。彼らがスカウトの思惑通りの活躍をすればこの1~3位はリーグ屈指の好指名と言える。

 下位で目立つのは甲子園大会で活躍した前川右京(智弁学園・外野手)を4位で、5位にサイドハンドのリリーフ候補・岡留英貴(亜細亜大・投手)など意欲的な指名をし、昨年1位で獲得した佐藤輝明の効果が発揮されている。

《指名一覧》
× 小園 健太・投手(市和歌山高)右右
1位 森木 大智・投手(高知高)右右
2位 鈴木 勇斗・投手(創価大)左左
3位 桐敷 拓馬・投手(新潟医療福祉大)左左
4位 前川 右京・外野手(智弁学園高)左左
5位 岡留 英貴・投手(亜細亜大)右右
6位 豊田 寛・外野手(日立製作所)右右
7位 中川 勇斗・捕手(京都国際高)右右
育1位 伊藤 稜・投手(中京大)左左

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