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《中日1位指名》大学3年まで無名だったブライト健太(上武大4年)、一塁まで「全力ケンケン」した都立高時代のある試合 

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安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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posted2021/10/11 18:20

《中日1位指名》大学3年まで無名だったブライト健太(上武大4年)、一塁まで「全力ケンケン」した都立高時代のある試合<Number Web>

中日から1位指名された上武大学のブライト健太外野手(4年・185cm85kg・右投右打・都立葛飾野高)

大学3年までほぼ出ていなかった「遅れてきた大器」

 上武大・ブライト健太外野手――その存在が注目されたのは、この6月、全日本大学野球選手権大会での打棒爆発によるものだった。

 初戦で、西日本工業大のドラフト1位候補・隅田知一郎投手の鋭いクロスファイアーを、神宮の左中間中段あたりまで運んだ大アーチを手始めに、準決勝までの4試合で、6割以上の打率と5打点2本塁打をマーク。

 3年生まではほとんど公式戦に顔を出さなかった「遅れてきた大器」が、突然、全国の大舞台で大暴れしたものだから、アマチュア球界に衝撃が走った。

「あの大会の頃は絶好調で、内角にきびしい真っすぐを3球続けられたんですけど、その3つ目をあそこまで持っていけて。今はそれができる日と、できない日があって、まだまだだなぁって……」

 冗談じゃない。左腕の140キロ台のきびしいクロスファイアー、いつもいつも、放り込めるバッターなんて、プロにだっていない。

「自分は、まだ実戦での結果がそんなに出ていないので、この秋こそ勝負だったんですが」

 新型コロナで延期された秋季リーグ戦の開幕が10月2日。ドラフトが11日だから、プロにアピールできるのは、開幕週のワンチャンスしかない(※2日の常磐大戦では3打数1安打だった)。

「でも、そのワンチャンスに実力を発揮してこそ、本当の実力者だと思いますし、自分の場合は、バッティングのほかにもアピールできることがあるんで。はい、足です。盗塁は自信あるんですよ、自分」

 またしても、ブライト・スマイルが弾ける。

「もともとスピードには自信あったんですけど、ここに入って、谷口(英規)監督に盗塁の技術を教えてもらって。はい、スタートで頭が上がる欠点を徹底的に直していただきました。今はスタートから3歩目ぐらいでトップスピードに入れるようになってます」

【次ページ】 監督は「大山(阪神)とか見てますから…全然ですね」

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