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最注目学生ランナー“三浦龍司ってどんな人?”「オフはとことん休む派」「映画は洋画で字幕派」本人に聞いてみた 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byIchisei Hiramatsu

posted2021/10/09 11:04

最注目学生ランナー“三浦龍司ってどんな人?”「オフはとことん休む派」「映画は洋画で字幕派」本人に聞いてみた<Number Web> photograph by Ichisei Hiramatsu

日本の中長距離界の顔になった三浦龍司。その素顔はあまり知られていない。

 また、長門は「三浦は身体の感覚が鋭い」と話す。

「福岡クロカンで故障したんですが、普通の選手なら10日くらいで復帰できるところ、三浦の場合は本調子で練習できるまでに時間がかかりました。この時は、彼の感覚を大事にして、1カ月はポイント練習をしませんでした」

 一方の三浦は、「ちょっと敏感になり過ぎているのかもしれません」と苦笑する。

「故障して治療院の先生から『もう大丈夫』と言われても、いざ走って動きのチェックをして『違うな』と感じたり、思うような動きができなかったりすると慎重になります。そのまま練習していると負の循環に陥るからです。できるだけいい状態に戻してから走り始めたいので、違和感があると監督やスタッフに必ず伝えるようにしています」

オフはとことん楽しむ「映画は洋画で字幕派」

 今季はより身体の状態に慎重になったと話す三浦だが、そのためにオンとオフのメリハリを意識的につけている。順大駅伝部の通常のスケジュールは、平日は練習で週末はレースがある時以外は休みだが、三浦はオフを「楽しむ」という。

「順大の選手は意識が高いので週末や休みでも走っている選手もいますが、僕はオフの時は丸一日遊びに使います。息抜きは大事ですし、充実した休日があれば平日の練習もすごく頑張れるんですよね」

 オフの過ごし方は、友人との買い物か映画鑑賞の2パターンが多い。

「同学年の友人と買い物に行くこともあります。寮でゆっくりしたいと思う時はひたすら寝て、部屋では洋画を見ています。あまり邦画は見ていなくて、洋画の、特にアクション・SFものが好きです。一番好きな作品は『ワイルド・スピード』シリーズ、ジェイソン・ステイサムのファンなので、『トランスポーター』も良いですね。英語の勉強を兼ねて字幕派です」

 長門監督は、「吹き替えじゃないのが三浦らしい」という。

「パリ五輪に向けて、海外にレースに行くなら英語を勉強しないとなという話をしたんですが、映画を見ながら耳を慣れさせているようです。海外に前向きなのは塩尻(和也)とは違いますね。塩尻は『海外は絶対に嫌だ、日本から離れたくない』って言っていましたから(笑)」(長門)

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