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【Bリーグ開幕】“東高西低”の勢力図が変わる!? 金丸晃輔&安藤誓哉の大型補強で島根にかかる大躍進の期待 

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吉川哲彦

吉川哲彦Akihiko Yoshikawa

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photograph bySHIMANE SUSANOO MAGIC

posted2021/10/01 17:00

【Bリーグ開幕】“東高西低”の勢力図が変わる!? 金丸晃輔&安藤誓哉の大型補強で島根にかかる大躍進の期待<Number Web> photograph by SHIMANE SUSANOO MAGIC

9月22日に行われた島根の新体制記者会見でコメントする金丸晃輔。今夏の東京五輪でも日本代表としてプレーした

 そして何より、Bリーグファンを一様に驚愕させたのが金丸晃輔の加入だ。パナソニックに入団した2011-12シーズンに旧JBLの新人王に輝くと、その後移籍したアイシン(現・シーホース三河)では得点源の1人としてリーグ・天皇杯ともに優勝。Bリーグ以降は優勝から遠ざかっているものの、個人では5シーズン全てベスト5に選出され、フリースロー成功率も初年度から4シーズン連続でタイトルを獲った。昨シーズンはついにレギュラーシーズンMVPに選ばれているが、過去4シーズンの受賞者はいずれも地区優勝クラブからの選出。西地区3位の三河から選ばれた金丸が、いかに個人として優れた技量を備えているかということがわかる。

 そんな金丸は、今回の移籍にあたって「挑戦」というワードを強調している。9月22日に行われたクラブの新体制記者会見では「チームとしても個人としても挑戦のシーズン。挑戦し続ける上ではうまくいかないこともあるが、継続することを第一に考えたい」と語り、同28日のBリーグ開幕前取材会でも「新しい環境なので今シーズンは刺激的なシーズンですし、1年1年が大事ですが今シーズンは特に大事になると思います」と、淡々とした口ぶりながらも決意を感じさせた。

 過去に在籍した2クラブはいずれも数々の栄光に彩られた強豪だったが、島根はBリーグ5シーズンのうち2シーズンをB2で過ごした、これからのクラブ。「新しい挑戦をしたかった」という金丸は今、「何事にもフレッシュな気持ちを持って臨めている。毎日が楽しく、新鮮です」とモチベーションが高まっているようだ。

 モチベーションの高さという点では、「チームに関わる方々の情熱が心に響いて、それに応えたい、このチームで優勝を目指したいと思った」と移籍の理由を述べた安藤も同じ。昨シーズンA東京でキャプテンを務めた安藤は、明治大学の先輩でもある山下泰弘らもいるなかで、島根でも移籍早々にキャプテンの大役を任された。連覇を成し遂げた高い経験値とそのキャプテンシーで、「今シーズンは優勝を目指すシーズン。良いことも悪いこともたくさんあると思うが、常に前を向いて、戦う姿勢を見せながら60試合を戦い抜きたい」と島根を高みに導く強い意志を見せる。

新ヘッドコーチの戦術やいかに

 今シーズンの新戦力はその2人だけではない。過去にもベネズエラのグレゴリー・エチェニケ(現・広島)やハンガリーのロスコ・アレン(現・新潟)といった各国の現役代表選手を迎え入れてきたが、今回獲得したニック・ケイはワールドカップや五輪などの常連、オーストラリアの現役代表選手。今夏の東京五輪では6試合中4試合にスターターとして出場し、リバウンドはチームトップ、総出場時間も2番目に多かった。ペイントエリアでの力強さとシュートの上手さを併せ持ち、島根でも中軸を担うことは疑いようもない。

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