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メッシ退団でバルセロナに開いた「大きな穴」…ビッグマッチなのに8000人超えの空席、未だ「メッシ」ユニのファンも

posted2021/10/03 17:00

 
メッシ退団でバルセロナに開いた「大きな穴」…ビッグマッチなのに8000人超えの空席、未だ「メッシ」ユニのファンも<Number Web> photograph by AFLO

バイエルン戦ではスタンドの「Mes que un club」(クラブ以上の存在)が、まばらな観客で霞んでいるように見えた

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豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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 数字にも如実に表れた。カンプノウでの今季初のCLの試合は、9月14日のバイエルンとの大一番だった。バイエルンは1年前の夏、CL準々決勝で2-8という歴史的大敗を喫した因縁の相手。普通、チケットは争奪戦となり、スタジアムは満員のファンで埋まる。この試合は当局から4万人の動員が許可されていた。地元民にとって、このクラスのビッグゲームをカンプノウで観られるのは1年半ぶりのことだ。それにもかかわらず、試合のチケットに応募したソシオはわずか3万1213人。8000人を超えるソシオが、新生バルサにそっぽを向いた。

 メッシ不在に関しては、ピッチ外の方が影響は大きい。コロナの影響ですでに大きなマイナスとなっていた入場料収入減にも拍車がかかり、各スポンサーからの収入も減るだろう。多くの企業がバルサというよりもメッシに投資していたことが浮き彫りになり、バルサへの投資妙味はない。近年のスポンサーの柱でもあった楽天やナイキとの契約延長もないだろうとの悲観的な見方も多い。

 メッシのユニフォーム売上は、彼がバルサの主力になってからというものずっと年間1位だった。ここが正念場になる公式ショップは、メッシがパリへ去ってからもしばらくの間はファンのノスタルジーに訴えかける戦略に出て、メイン売り場にメッシのユニフォームを置く感傷的セールを行っていた。

「メッシがいれば…」

 ピッチ内でメッシ離脱はどう影響しているのだろうと思いながら出かけたバイエルン戦、カンプノウ周辺にはまだ10番を着た何人もの“メッシ”がいた。彼らの心の中で、「我がチームの10番」はまだアンス・ファティに変わってはいない。そしてもちろん、バルサはあっけなく敗れた。相手エースのレバンドフスキに2得点を奪われての0-3。メッシがいれば、きっと何かしてくれたかもな。人々の行きどころのない思いが伝わってくるような試合だった。

 バルサの今季の目標はタイトル獲得ではない。バルサが「クラブ以上の存在」でなくなりつつあるソシオたちの心を取り戻すことだ。

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