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「堀米雄斗効果でスケボー人口が急増している」ブームは本当か? スケボーパーク利用者は1.5倍、スクールの問い合わせは5倍も… 

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沼澤典史

沼澤典史Norifumi Numazawa

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posted2021/09/30 17:04

「堀米雄斗効果でスケボー人口が急増している」ブームは本当か? スケボーパーク利用者は1.5倍、スクールの問い合わせは5倍も…<Number Web> photograph by AFLO

東京五輪スケボー(ストリート)、初代王者に輝いた堀米雄斗(22歳)。スケボーブームが来ているというが実態は?

千葉、藤沢、東京…スケボーパーク計画も続々

 世間のスケートボードへの関心が高まっているのは間違いない。かつてないほどのスケートボード熱が日本中を席巻するなか、こうした住民のニーズを汲み取り、行政もパーク設営に動き出している。

 千葉市では2022年4月、「蘇我スポーツ公園」内にスケートパークが誕生予定で、神奈川県藤沢市も「鵠沼海浜公園スケートパーク」を再整備する。五輪のスケートボード競技が開かれた仮設施設「有明アーバンスポーツパーク」も東京都が恒久施設とすることを検討しているという。

 ムラサキスポーツにも、パーク設営のノウハウを聞こうと多くの自治体からの問い合わせが相次いでいるとか。

「公園にスケートボードパークを作りたいから協力してほしいという依頼が近年は増えており、五輪後にさらに急増しています。今年4月には茨城県と弊社がタッグを組み、『ムラサキパークかさま』が笠間市にオープンしました。公園を作るにあたっては、若者に人気のアーバンスポーツ施設を設置することに、行政も前向きになっています。ちなみに、私企業によるパーク単体の運営なら利用料は1日1500~2000円がギリギリの採算ライン。ムラサキパークの利用料は1日800円からですが、正直カツカツです。コースのメンテナンスやレイアウト変更などにも費用がかかりますし、ショップの併設やスクールを開催しないととても維持できない。それでも子どもたちにとっては大きな負担となる料金ですから、行政との協力はぜひとも進めていきたいところです」(嶋田氏)

 ただ、そうは言っても理解のあるケースはごく一部だ。後編では各地でスケボー施設が悩む“問題”を取材した。(続く)

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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