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21歳で最年少100本塁打・村上宗隆なら“500発”いける? 塩見泰隆サイクル安打も「ヤクルト史に残る偉業」だった〈週刊セパ記録〉
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byJIJI PRESS
posted2021/09/22 11:03
史上最年少での通算100本塁打を達成した村上宗隆。21歳にして球界屈指の長打力を有している
<9月13日から9月20日の両リーグ、投打の好成績選手>
〇パ・リーグ
打撃 ※RCは打撃の総合指標
デスパイネ(ソ)17打9安2本3点 率.529 RC7.90
浅村栄斗(楽)18打6安2本4点 率.333 RC4.90
荻野貴司(ロ)20打7安2盗 率.350 RC4.88
宗佑磨(オ)22打8安1点 率.364 RC4.17
森友哉(西)18打5安2点 率.278 RC3.97
ソフトバンクのデスパイネは今季、東京五輪予選のためにキューバに帰ったがこの時に左肩を負傷、帰国後も不振だったものの、ここへ来て復調している。
ロッテのリードオフマン荻野は引き続き好調をキープし、9月の月間打率は.323。オリックスでは2番を打つことが多い宗が、吉田正尚不在の中で、穴を埋めている。
本塁打はデスパイネとオリックスT-岡田、紅林弘太郎の2本塁打が最多。打点はオリックスのモヤとロッテのレアードの5打点が最多。盗塁はロッテ荻野の2が最多となっている。
投手 ※PRはリーグ防御率による総合指標
小島和哉(ロ)1登1勝 9回 率0.00 PR2.47
山本由伸(オ)1登1勝 8回 率0.00 PR2.20
瀧中瞭太(楽)1登1勝 7回 率0.00 PR1.92
石川歩(ロ)1登1勝 6回 率0.00 PR1.65
則本昂大(楽)1登 6回 率0.00 PR1.65
バーヘイゲン(日)1登1勝 6回 率0.00 PR1.65
先週はリーグ防御率が2.47と極端な投高だったが、先発で6回以上を投げて零封した投手が6人出た。
ロッテの小島は9月19日の日本ハム戦でプロ初完封勝利。オリックスの山本は18日の西武戦で8回零封勝利。後半戦、5試合に先発して40回を投げて自責点わずかに2、防御率0.45という驚異的な安定感だ。
楽天の瀧中は9月8日に再昇格以降、2試合連続で零封し2勝。終盤になって戦力アップに貢献している。救援投手ではロッテの益田直也ら5投手が2セーブ、同じくロッテの国吉佑樹が2ホールドを挙げた。
ヤクルト投手陣は小川、奥川、清水が好投した
〇セ・リーグ
打撃
塩見泰隆(ヤ)27打13安2本10点1盗 率.481 RC9.90
坂本勇人(巨)19打9安4本10点 率.474 RC9.14
桑原将志(De)22打9安3本4点 率.409 RC6.45
牧秀悟(De)19打7安2本5点 率.368 RC5.08
糸原健斗(神)13打7安2点 率.538 RC5.02
ヤクルトは7試合を戦ったが、塩見は6試合で安打を打ち、18日のサイクル安打を含めて4試合連続でマルチ安打と絶好調だった。
巨人の坂本は、9月15日のDeNA戦から4試合で4本塁打。ベテランのここへ来ての好調は頼もしい。新人の牧も打率.368と再び上り調子。本塁打は坂本の4本塁打、打点は塩見と坂本の10打点がトップ。
投手
ロメロ(De)2登2勝 16.1回 率1.10 PR4.28
小川泰弘(ヤ)1登1勝 7.2回 率0.00 PR2.95
高橋遥人(神)1登1勝 7回 率0.00 PR2.69
今永昇太(De)1登1勝 9回 率1.00 PR2.46
菅野智之(巨)1登1勝 7回 率1.29 PR1.69
大野雄大(中)1登1敗 7回 率1.29 PR1.69
大瀬良大地(広)1登 7回 率1.29 PR1.69
奥川恭伸(ヤ)1登1勝 7回 率1.29 PR1.69
今季5月に登録されたDeNAのフェルナンド・ロメロが9月14日の巨人戦と20日の中日戦に先発し、それぞれ7.1回自責点2、9回完封で週間2勝を挙げた。週1回のローテが当たり前になっている昨今のNPBでは珍しい。同じくDeNAの今永は19日の中日戦で9回自責点1で完投勝利をマークした。
巨人の菅野、中日の大野、広島の大瀬良、ヤクルト奥川が7回自責点1の好投を見せた。救援ではヤクルトの清水昇が4ホールドを挙げている。
清原、松井、張本、王を上回る大記録
★今週の《ぴかイチ》怪童から大打者に、村上宗隆の進境★
記録更新は間違いないだろうと思われていたが、ヤクルトの村上宗隆が100本塁打を21歳7カ月の史上最年少で達成した(100本塁打は史上303人目)。