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《雨と甲子園》「野手もロジン」「2日で計8失点でも…」前回(12年前)の“雨天ノーゲーム”を逆転勝ちした高知バッテリーの記憶
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph bySankei Shinbun
posted2021/08/17 11:01
8月12日の帯広農業対明桜にて、雨天ノーゲームとなりグラウンドに一礼し引き上げる明桜ナイン。
「公文は全身をダイナミックに使って投げる投手なので、足下が悪いと投球に影響があるんです。でも3試合目は本当に調子が良かった。如水館には申し訳ないですけど、僕たちは普通に1回戦を突破したという気持ちで、校歌が歌えたことが素直にうれしかった」
バッテリーを組んできた木下だからこそ、公文の変化がはっきりとわかっていた。
“3日連続雨天順延”は46年ぶりの珍事
あれから12年と1日後のトレード発表。100年を超す大会史上、唯一の2日連続ノーゲームも再び注目された。
一方で、今回は3日連続雨天順延。これは1975年(第57回)以来46年ぶりのことである。このため、当初は3日設けられていた「休養日」は1日に減ってしまった。今大会は東京五輪とずらすために、例年より開幕が遅かった。初めて女子野球(決勝戦は当初の25日から21日に変更)のスケジュールも組まれており、阪神戦も31日には行われる。災害級の悪天候なのだから致し方ないとはいえ、週間予報では今後も順延する可能性は大いにある。ただでさえ関係者の新型コロナ対策に神経をとがらせている大会本部は、綱渡りの運営を強いられそうだ。