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セルジオ越後17歳を「サトウ、うまいじゃないか」とホメて、75歳で25歳年下の日系人女性と結婚… ペレと日本の意外な縁
posted2021/08/16 11:02
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Getty Images
1977年にペレが現役を引退してから、すでに44年経過した。にもかかわらず、いまだに「史上最高の選手」という声が圧倒的だ。とはいえ、最近のファンは彼のプレーを映像でもほとんど見ていないのではないか。一体、ペレは何がどれくらいすごかったのか――。
それを検証するために(時代性の違いがあるのは承知の上だが)、筆者は選手の能力を測る項目としてテクニック、身体能力、決定力、創造性の4つを設定し、項目別にマラドーナ、クリスティアーノ・ロナウド(以下CR)、メッシ、ネイマールの4人との比較を試みた。
ペレがすべての項目において極めて高い能力を備えていたのは間違いないので、便宜上、彼を10点満点とした。
ペレ:テクニック10、身体能力10、決定力10、創造性10、合計40
マラドーナ:テクニック10、身体能力8、決定力7、創造性9、合計34
CR:テクニック7、身体能力10、決定力9、創造性7、合計33
メッシ:テクニック9、身体能力7、決定力9、創造性8、合計33
ネイマール:テクニック9、身体能力7、決定力7、創造性8、合計31
テクニックは、ペレとマラドーナが双璧だろう。メッシ、ネイマールも非常に優れている。CRも技術レベルが低いわけではもちろんないが、他の4人に比べると少しだけ見劣りする。
体のサイズとパワーでは、CRが一番。ただし、スピードはペレの方が上で、身体能力はこの2人が最高か。他の3人はいずれも小柄で、スピードはあるがパワーがやや物足りない。決定力はゴール数からしてペレが最高で、メッシとCRが同列。マラドーナ、ネイマールの順となる。
なんといってもペレは創造性が図抜けていた
創造性は、ペレが1番だろう。1958年W杯の準々決勝ウェールズ戦で、ゴール前でマーカーを背負ってパスを受けると、背後にボールを浮かせて抜き去り、右足でシュートを決めた。