ブラジルは強かった、日本も頑張った。ではなく、ここからさらに上へ上がっていくためにはどうすべきか。ブラジル戦にはそのヒントも多く含まれていました。

　たとえば攻撃面。ブラジルの攻撃はミドルや、そこから少し位置をずらしたバックアタック、前衛アウトサイドヒッターの攻撃などがバランスよく配分されていたのに対し、日本は石川選手と西田選手に偏っていました。
 
 サーブレシーブの負担が大きかった高橋藍選手が、これまでの試合より攻撃参加できなかったことや、世界一と言うべきブラジルのミドルブロッカーに対して、ミドルからの攻撃が通らなかったことも打数が減ってしまった原因かもしれません。セッター関田誠大選手が、何とかそれを使おうとする姿勢は見られましたが、やはりブラジルのブロックは脅威でした。

　攻撃が偏ったことで相手からすればブロックがマークしやすく、集まったところで仕留められる場面も目立ちました。特に第2セット、日本が17－14と3点をリードした状況から、連続失点した場面はまさにブラジルが思い描くパターンにはめ込まれてしまいました。

ブラジルの厚い壁に阻まれたが、成長した姿を見せた西田有志　©︎Ryosuke Menju/JMPA

　そして日本の武器であるはずのサーブもリベロにレシーブされてしまい、好き勝手に攻撃される場面もありました。ブロックを避けようとしたスパイクミスも勝負所で出てしまい、ブラジルはその隙を逃がさず、一気に突いてきました。

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