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「楽しむことがメイン」平野歩夢(22)が挑む“専門外”のスケートボード…冬季五輪メダリストが“4番手”でも笑顔で滑り続ける理由 

text by

雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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photograph byAsami Enomoto

posted2021/08/05 06:00

「楽しむことがメイン」平野歩夢(22)が挑む“専門外”のスケートボード…冬季五輪メダリストが“4番手”でも笑顔で滑り続ける理由<Number Web> photograph by Asami Enomoto

「高さやスピード、自分にしかできない魅力的な滑りを伝えられれば」と思いながら滑ったと語った平野

「挑戦したことで、少しでも何か伝わればいい」

 現在の序列は日本の3番手。ストリートを専門とし、昨年のパーク世界選手権でも6位になった堀米雄斗を加えれば、4番手とも考えられる。

 代表の座を得ることは容易ではなく、海外勢の壁はさらに高い。それは平野も分かっていることだ。ただしそれで悲観的になるわけではない。

「みんながあまり挑戦しないものにチャレンジしたことで、少しでも何か伝わればいい。この競技を始めたいとか、もっとうまくなりたいとか、夢を大きく、オリンピックを意識して頑張ってくれればありがたい。夢をさらに大きく持つことで、子供たちの未来が広がればいいなと、そう考えています」

 挑戦するから背負うものがあり、挑戦したから脱ぎ捨てられたものもある。

 東京五輪。その一点に縛られることなく、平野はスケートボードの上で今までと違う解放感とプレッシャーを楽しんでいる。

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