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東京五輪でも“ミスターゼロ”に? “無失点男”岡島秀樹が評価する平良海馬の「ブレない軸」《侍ジャパン》
posted2021/07/30 11:06
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
Yuichiro Izawa/JMPA
東京オリンピック、侍JAPANの戦いが28日に幕を切った。日本は初戦でドミニカ共和国と対戦し、4対3と逆転サヨナラで辛勝した。
この試合、2点を先制された直後、7回2アウト一、二塁でマウンドに上がったのが埼玉西武ライオンズの若き守護神、代表初選出となる平良海馬だ。
平良は続く打者をショートフライに打ち取り、ピンチを切り抜けた。初めての五輪マウンドとは思えないほど落ち着いた様子で、試合後は「緊張はせずに投げられた」と語った。今大会では、日本代表の勝ちパターンの中継ぎとしても期待されている。
石垣島出身の21歳「ミスターゼロ」
沖縄・石垣島出身の21歳。八重山商工高から2018年ドラフト4位で入団した平良は、一昨年、一軍デビューを果たし、昨年からは勝ちパターンの中継ぎとして活躍。今シーズンは開幕から39試合連続無失点を続け、7月1日には藤川球児が持つプロ野球記録を15年ぶりに更新した。
シーズン途中からは離脱した守護神・増田達至の代わりにクローザーを務めており前半戦は被打率1割6分8厘、1勝21ホールド、11セーブを記録している。「ミスターゼロ」や平良の名前にかけた「海魔神」などのニックネームはライオンズファン以外にも浸透しつつある。
平良の強みについて、パ・リーグにおける試合数での連続無失点記録の元保持者である岡島秀樹氏に話を聞いた。岡島氏は2012年、ソフトバンク在籍時に26試合を無失点に抑え、当時のパ・リーグ記録を更新している。
まず最初に記録更新当時の心境を聞くと、意外な答えが返ってきた。当時、岡島氏は自分が記録に迫っていたことを事前に知らず、試合のあとに聞かされたという。