“全治6～8カ月で今季絶望”の大ケガをグランパス丸山祐市が語る「プラスに捉えようとはしていますが、明日には逆にガクンと…」

　気がつけば、開き直っている。

　失礼かもしれないが、丸山祐市を眺めているとそんなたくましさを感じてしまう。だからキャプテンというポジションが似合うのだろうと勝手に納得する自分がいる。

　国学院久我山高サッカー部時代に右膝前十字靭帯を損傷してキャリアを1年間、棒に振ったというエピソードは彼を語るうえで外せない。今やれることに切り替えて勉学に励み、指定校推薦で明治大学に入学。サッカーを大学でやり切って就職をと考えていたら、今度は就活がうまくいかずにプロの道へ。

　FC東京、湘南ベルマーレで実績を積み上げ、今や“堅守”名古屋グランパスの顔だ。

リハビリ中にインタビューに応じてくれた

　2021年5月15日、アウェーの清水エスパルス戦だった。

5月15日のエスパルス戦、主将としてコイントスに臨む丸山（右）　©J.LEAGUE

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　2ー0とリードしていた後半途中、膝を押さえてピッチにうずくまる丸山がいた。誰もが軽傷であることを祈ったものの、後日、クラブ側から「右膝前十字靭帯部分損傷及び内側側副靭帯損傷」として全治6～8カ月と発表された。今シーズン絶望という状況もさることながら、選手生命を揺るがしかねないレベルのケガである。

　普段、大ケガを負ってリハビリ中の選手の心情を考えれば、インタビューすることなどない。だが彼の周辺から「今やれることを探して、今をいい時間にしたいと丸山はポジティブにいろいろとやろうとしている」と聞き、今の気持ちを知りたいと思った。6月からは、ファンともっと身近な交流を、との思いからオンラインサロンをスタートさせている。

　インタビューの打診を快諾してもらった。このストーリーを描く前に、あらためて彼には感謝を伝えたい。いくら気丈であってもデリケートな時期であることに変わりはないのだから。

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