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大谷翔平にMLBスター達が“殺到”、「皆、彼のサインを求めていた」!? “二刀流”をメジャーリーガー、メディアはどう評価したか《球宴現地詳細レポート》
text by
斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph byGetty Images
posted2021/07/18 11:03
オールスターでも“二刀流”で話題を集めた大谷翔平。シーズン後半戦はエンゼルスを7年ぶりのプレーオフ進出に導けるかにも注目だ。
選手のクラブハウス、前夜祭のホームランダービー、レッドカーペットショー、そして二刀流でプレーしたオールスター戦。全てのイベントで注目の的になった。今季の大谷の驚異的なパフォーマンスが、現在の熱狂を呼んでいることは間違いないが、その「難しさ」を多くの人が認識し始めたことも大きいだろう。
マドン監督は「過小評価されるべきではない」と熱弁
大谷が26号ソロ本塁打を放った6月28日のヤンキース戦。プロバスケットボールNBAのスーパースター、ケビン・デュラントが球場のネット裏で試合を観戦していた。同選手は5月中旬、ツイッターで大谷を「違う生き物」と称賛し、テレビゲーム上でのトレードを模索。プロフットボールNFLのスター選手JJ・ワットはMVPに推し、「多くの人がショウヘイ・オオタニについて話題に挙げていると思うが、まだ足りない。彼が野球界でやっていることは、驚異的」とツイートした。
他競技の豪華スター達がSNSで発信したことが、意味することとは何か。マドン監督はこう語った。「非常に素晴らしいこと。関心を高めることになる。彼らは、どれだけ難しいことを(大谷が)やっているか、理解している。フットボールは週1度、バスケットボールは3度。それに対して、ほとんど毎日プレーしている選手。さらに投げて、打っている。それは本当に難しいこと。過小評価されるべきではないくらい、もの凄いこと。それを、他競技のスター選手達が、認識出来ているのは、非常にいいことだ」。
トラウト「リトルリーグを見ているみたい」
競技の垣根を越え、二刀流の難しさへの理解が浸透し始めた。周囲に拡散する一方で、それを最も近くで体感した男がいる。大谷とともに今季、エンゼルス打線を引っ張る同僚のウォルシュだ。19年には投打の二刀流に挑戦したが、20年以降は打者に専念。昨シーズン後半から、打者でブレークした。「大リーグの打者をアウトにすることはすごく難しいし、大リーグの投手からヒットを打つというのはまたすごく難しいこと」。実際に二刀流に挑戦していた選手の言葉は説得力があった。