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岡崎慎司はなぜ足が速くなったのか?~他競技の“走る”進化論~

posted2021/07/09 07:00

 
岡崎慎司はなぜ足が速くなったのか?~他競技の“走る”進化論~<Number Web> photograph by Getty Images

昨季はスペイン1部のウエスカで、リーグ戦25試合に出場した岡崎

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松本宣昭

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto

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走るのは陸上選手だけじゃない。名スプリンターの指導で俊足に変身したストライカーの秘話。

 サッカー日本代表キャプテンの吉田麻也に、こんな話を聞いたことがある。

「岡ちゃんの足が“ちょっと速くなった”くらいなら、興味を持たなかったと思います。でも、誰が見ても明らかに速くなった。これは何かあるぞと思って、僕も杉本さんの指導を受けるようになったんです」

「岡ちゃん」とは、岡崎慎司のこと。相手の背後に鋭く抜け出すスピードを武器に、日本代表でも119試合で歴代3位の通算50ゴールを決めている。

「杉本さん」とは、杉本龍勇のこと。'92年バルセロナ五輪陸上男子100mに出場し、4×100mリレーでは6位入賞した。

 名スプリンターの教えで、のちの名ストライカーの足は格段に速くなった。畑違いの2人が出会ったのは、2005年。浜松大学の陸上部監督とサッカー部のフィジカルアドバイザーを兼任していた杉本が、長谷川健太監督(前年まで浜松大サッカー部監督)に誘われる形で清水エスパルスのフィジカルコーチに就任した。

 ここに高卒新人として加入してきたのが、岡崎だった。チームが始動して早々、ルーキーは新コーチにこう言った。

「僕、足が速くなりたいんです」

 杉本は苦笑しながら、こう返した。

「センスないよね」

 岡崎の走り方に問題があることは、ひと目見ればわかった。

「とにかく足だけで走っていました。高校時代も、チーム練習が終わった後に、1人で何本も何本もダッシュを繰り返していたそうです。でも、下手な走り方で練習すればするほど、もっと下手になる」

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