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肘は「かなり使い古されていた、と」手術を終えたDeNA平良拳太郎に、今永昇太が贈った“粋なプレゼント”とは?
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byKYODO
posted2021/07/05 11:01
3月28日の巨人戦で肘に違和感を覚え、結果トミー・ジョン手術を決断した平良選手。長く続くリハビリのあとの捲土重来を期す
思い出したように平良がそう言うと、ニヤニヤしながら画面越しでゴソゴソと動き出した。ん、なんでしょうか? と問うと、平良は50cm四方の大きさの紙製のパネルのようなものを見せてくれた。そこには上部に『術後1年後まで』と大きな字で記され、340日以上残した日めくりカレンダーのようなものが分厚く貼り付けてあった。
手術日から1年後を目指した“日めくりカレンダー”
「これ、今永(昇太)さんがくれたカウントダウンなんです。何だか、わざわざ作ってくれたみたいなんですよ」
ニコニコと嬉しそうな表情を見せる平良。なるほど、手術日(6月7日)から1年後を目指した日めくりカウントダウンということか。これが最後0日になるころにはある程度の強度でボールが投げられているはずだ。さすがピッチャー陣のまとめ役であり選手会長の今永、ユーモアのある粋なことをする。
「今永さんには、これを毎朝めくりながら、1日1日を無駄にすることなく、先は長いと思いながら頑張れ、と言われました(笑)。本当、ありがたいですね。チームメイトはもちろん首脳陣やトレーナーさんたちには感謝しかないです。またファンの方々からSNSでたくさんメッセージをいただいて嬉しかったです。たくさんの人たちの気持ちを知り、一日でも早く復帰したいという気持ちが強くなりました」
まだ25歳。変幻自在の魅惑のスリークオーター。平良の帰還を、首を長くして待ちたい。