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日本代表、最終予選をどう戦う「どこの国が怖い?」「日本が有利なことって?」“知っておくべき3つのポイント”
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2021/07/02 11:04
1日にカタールW杯アジア最終予選の組み合わせ抽選が行われて、日本はグループBに入った
18年W杯でモロッコを率いたフランス人指揮官エルベ・ルナールは、4-2-3-1と4-3-3を基本システムとし、個の力を持った選手たちを生かしている。21年に行なわれた2次予選の4試合はすべてクリーンシートを記録しており、格下との対戦にもスキを見せなかった。
〈中国〉“帰化選手”の合流で増す「個の力」
3チームを追いかける中国は、不気味な存在だ。2002年の日韓W杯に出場した李鉄(リー・ティエ)監督が統べるチームには、ブラジル人のエウケソン、アラン、フェルナンジーニョという3人のアタッカーが帰化選手として加わっている。さらにイングランド出身で家族が中国にルーツを持つCBティアス・ブラウニングとMFニコ・イェナリスも、中国代表のユニフォームを着ているのだ。
彼らに続く帰化選手の登場も、想定されている。組織としての練度には課題を残すものの、攻撃でも守備でも個人で問題を解決できるのは強みだ。
最終予選、日本はどう戦うのか?
日本はどうだろうか。
3月と6月の活動でチーム全体の底上げがなされ、9月からは東京五輪世代が本格的に合流してくる。保有戦力に不足はない。
川島永嗣、長友佑都、吉田麻也、大迫勇也らの経験者は、最終予選がタフになることをチーム内に伝え、引き締まった雰囲気を作り出してきた。精神的な緩みもない。
前回の最終予選では、UAEとの初戦で黒星を喫した。最終的には首位で突破したものの、サウジアラビア、オーストラリアを交えた4チームが僅差で競り合う局面もあった。
スタートでつまずかない。ホームでは勝点3をノルマとする。アウェイでは勝点1以上を持ち帰る──グループリーグ突破の基本条件をしっかりと満たせるか否かで、カタールへの道のりはハイウェイにも隘路にもなる。