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大谷翔平、3戦連発のち7失点KOも黒星つかず… 黒田博樹「怖くて仕方なかった」、田中将大も戦ったヤンキースタジアムの魔性
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byMary DeCicco/Getty Images
posted2021/07/01 17:01
1回持たず今季最短KOとなった大谷翔平だが、バットでリベンジできるか
「余裕になりすぎないように、注意しながらやっていきたいです」
冒頭の言葉に続けて田中はこのように語っていた。バランス感覚が絶妙だったからこそ、あの大舞台で戦い続けられたのである。
あの黒田でも「マウンドに上がるのが怖かった」
<名言2>
マウンドに上がるのは怖くて怖くて仕方ない。
(黒田博樹/Number813号 2012年9月27日発売)
◇解説◇
田中が所属する以前に、ヤンキースの主戦投手として活躍したのは黒田だった。ドジャースで若き日のカーショーらとともに勝ち星を積み上げると、2012年にヤンキースの一員となった。
2012年 16勝11敗 219.2回 167奪三振 防3.32
2013年 11勝13敗 201.1回 150奪三振 防3.31
2014年 11勝9敗 199.0回 146奪三振 防3.71
カープ復帰を決断するまでの3シーズン、すべてのシーズンで2ケタ勝利を挙げた。特に加入初年度の2012年は故障者が続出したヤンキース投手陣にあって、黒田は16勝で投球回数200イニング超え。チームのポストシーズン進出に大きく貢献した。
常に「これが最後」と自分に言い聞かせ、気迫の投球を見せてきた黒田だが、その一方で弱気になりそうな内面もあったという。それでもこう自らに言い聞かせ、ヤンキースタジアムのマウンドに上がっていた。
「(自分が)進んでいると思っていないと、やっていられないし、止まっていると思った時点でマウンドには上がれなくなる」