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【宝塚記念】クロノジェネシスにルメール「特にフランスではいい結果を出せると思う」 凱旋門賞につながる22年ぶりの偉業
posted2021/06/28 11:35
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
ウオッカ、ジェンティルドンナ、リスグラシュー、そしてアーモンドアイ。近年、競馬史に残る女傑がターフで躍動し、「牝馬の時代」と呼ばれるようになった。
その「牝馬の時代」は、これからも、さらにスケールアップしながらつづいて行きそうだ――。
第62回宝塚記念(6月27日、阪神芝内回り2200m、3歳以上GI)で、クリストフ・ルメールが騎乗する1番人気のクロノジェネシス(牝5歳、父バゴ、栗東・斉藤崇史厩舎)が優勝。22年ぶり史上3頭目、牝馬としては史上初となるグランプリ3連覇の偉業を達成した。
クロノジェネシスにルメール「道中は完璧でした」
予報が的中し、阪神競馬場では午後から雨が降りはじめた。が、ひとつ前の第10レースが行われるころには上がり、宝塚記念は、馬の影が芝にくっきりと映る陽射しのなか、良馬場で行われた。
ゲートが開いた。1番ユニコーンライオンと2番レイパパレが馬体をぶつけ合うシーンがあったが、ユニコーンライオンがハナに立ち、内外馬体を離してレイパパレが2番手につけた。
正面スタンド前で、ルメールのクロノジェネシスは、レイパパレから2馬身ほど後ろの3番手につけた。
大外13番枠からスタートしたキセキが上がってきてクロノジェネシスの前に出て、1コーナーへと入って行く。
先頭はユニコーンライオン、2番手はレイパパレ、外の3番手はキセキという馬順で1、2コーナーを回って行く。
クロノジェネシスはキセキの斜め後ろの馬群のなかを、抜群の手応えで進んでいる。
「馬のコンディションはとてもよかった。パドックでは綺麗でしたし、返し馬もいい感じでした。道中は完璧でした。レイパパレのすぐ後ろで、すごくいい形でした」
これがテン乗りだったルメールはそう振り返る。