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“2人のカルバーリョ”の落差がスゴい! プレミアリーグを彩るポルトガル人プレーヤー列伝…ペップが狙う新戦力とは?
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph byGetty Images
posted2021/06/17 11:00
Ç・ロナウドは2003年から6シーズンに渡ってマンチェスター・Uでプレー。リーグ3連覇など数々のタイトル獲得に貢献した
ファーガソンはストレートな人間で、移籍交渉においては、搦め手や脅迫めいた文言を用いるエージェントを極端に嫌う。「ミーノ・ライオラはクソ野郎だ」と発言し、物議を醸したこともある。
しかし、メンデスには心を許していたようだ。
「責任感が人一倍強く、選手にも気配りを欠かさず、金銭的にも公明正大だ」
ファーガソンに限らず、友好的かつ長期的に信頼関係を築こうとするメンデスを、高く評価する監督、クラブも少なくはない。
近年ではウォルバーハンプトン(以下ウルブズ)が好例だ。
監督はメンデスが初のエージェント契約を結んだヌーノ・エスピリト・サント(20-21シーズン限りで退任)であり、主戦のペドロ・ネト、ジョアン・モウチーニョ、ルベン・ネベスも顧客だ。
言うなればポルトガル・コネクション。しかもメンデスはウルブズとアドバイザー契約も交わしている。この夏の市場でも即戦力を獲得する公算が非常に大きい。
チェルシー、シティが新たなポルトガル人選手に興味
20-21シーズンのプレミアリーグでは、23人のポルトガル人がプレーした。
優勝したシティには年間最優秀選手に輝いたルベン・ディアスをはじめ、ベルナウド・シウバとジョアン・カンセロ。ユナイテッドではブルーノ・フェルナンデスが攻撃を操り、リバプールではディオゴ・ジョタが活躍した。彼らはEUROの連覇を狙うポルトガル代表の主力であり、ウルブズのGKルイ・パトリシオは絶対的な守護神だ。
このように、近年のプレミアリーグはポルトガル人の奮闘が非常に目立っている。負傷が影響してEUROのメンバーには選ばれなかったものの、レスターのリカルド・ペレイラ、エバートンのアンドレ・ゴメスもハイレベルの実力者であることは疑いの余地がない。
ダニにはじまったポルトガル人プレーヤーとプレミアリーグの関係は、20-21シーズン終了時点で通算79人を数えた。80人目はEUROを闘うポルトガル代表から現れるのか。
チェルシーがアンドレ・シウバ(フランクフルト)に触手を伸ばしたと伝えられている。さらに、シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督は、ジョアン・フェリックス(アトレティコ・マドリー)に興味津々だという。