沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
【安田記念】絶対女王グランアレグリアの連覇を横山武史が阻む? 「一強」崩しが続くGIレース、“超豪華3頭”を徹底分析
posted2021/06/05 17:00
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
先々週のオークスでも、先週のダービーでも、「一強」と言われた大本命が敗れてしまった。
今週の第71回安田記念(6月6日、東京芝1600m、3歳以上GI)も、「一強」をめぐる争いと見られている。はたして、マイル界の絶対女王は、その牙城を守り抜くことができるだろうか。
グランアレグリアはアーモンドアイより上にいた
史上3頭目の安田記念連覇を狙うグランアレグリア(牝5歳、父ディープインパクト、美浦・藤沢和雄厩舎)は、おそらく単勝1倍台の圧倒的な支持を得るだろう。
年明け初戦の大阪杯は、初距離の2000mに重馬場という悪条件が重なって4着。その疲れが心配されたが、前走のヴィクトリアマイルを4馬身差で圧勝。余裕を持って上がり3ハロン32秒6という末脚を繰り出し、マイルでは突出した存在であることをあらためて示した。
問題は、そこから中2週という、デビュー以来初めての短い間隔となることだ。昨年は、同じようにヴィクトリアマイルを圧勝してここに来たアーモンドアイを、3月末の高松宮記念以来だった自身が2馬身半突き放して勝っている。あのときは、アーモンドアイが絶好の状態ではなかったことも確かだが、それ以上に、マイルではグランアレグリアのほうが上のステージにいた──という印象が強い。能力に衰えがないことは、前走の結果が示している。
「ずっとパワーアップしている。まだまだGIを勝てると思う」と主戦のクリストフ・ルメールも自信を覗かせる。
この中間は、藤沢調教師によると「疲れを取って調整する程度」の調教で、ビシビシ鍛えるというより、状態の維持が主眼。ここにピークを持ってきたという感じではないが、それでも力強いフットワークからして力は出せそうだ。
引き当てたのは4枠5番。東京のマイルはゲートから最初のコーナーまで距離があるので枠の有利不利はあまりないし、昨年のこのレースも奇数番から勝っているので、問題ないだろう。