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相澤晃「伊藤と2人で外国人勢に食らいつきたい」 復帰戦で自己ベストの男が見つめる“日本人未到の26分台”

posted2021/05/14 11:01

 
相澤晃「伊藤と2人で外国人勢に食らいつきたい」 復帰戦で自己ベストの男が見つめる“日本人未到の26分台”<Number Web> photograph by Asami Enomoto

READY STEADY TOKYOの5000mで自己新記録を叩き出した五輪10000m代表の相澤晃

text by

和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

PROFILE

photograph by

Asami Enomoto

 東京オリンピックの陸上・男子10000m代表の相澤晃(旭化成)が、久々に元気な姿を見せた。

 東京オリンピック出場を決めてから初めてのレースとなったのが、5月9日に国立競技場で開催された東京2020テストイベントのREADY STEADY TOKYOだった。今年1月のニューイヤー駅伝、2月の全日本実業団ハーフマラソンと欠場が続き、出場を予定していた5月4日のゴールデンゲームズinのべおかは中止に……。それだけに相澤のレースを、多くの陸上ファンが待ち望んでいただろう。

昨年日本選手権の5~6割の状態で自己新

「状態的には、昨年12月の日本選手権の時の5~6割。まだまだ状態が上がってきていない中でのレースでした。スピード練習はほとんどやっていません」

 それにもかかわらず、5000mで3着に入り、13分29秒47の自己新記録。結果だけを見れば、東京オリンピック本番に向けて順調にきているようにも思える。うっかり故障明けということを忘れてしまいそうだ。

 この男は、どうしてだか復帰戦でも強い。

 そういえば、旭化成入社後の初レースとなった昨年10月の宮崎県長距離記録会10000mも、故障明けで9カ月ぶりの試合だったのにもかかわらず、自身にとって初めての27分台(27分55秒76)で走った(この記録会で日本選手権の参加資格記録を突破したことで、1年延期が決まった五輪への道が開かれた)。

 故障明けでも好記録を出せるのは、「調子を戻すまでには3~4カ月が1つの基準になる」と相澤が言うように復帰レースに慎重というのもあるが、走れなかった期間でも気持ちを腐らせずに、やれることに取り組んできた結果でもあるだろう。

【次ページ】 日本記録を更新したレースの大きな代償

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