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【NHKマイルC】グレナディアガーズと中内田師の特別な縁 「フランケル産駒はいつかやりたい」と思っていた理由とは
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2021/05/08 11:00
7番人気の朝日杯FSを制したグレナディアガーズと中内田師には、ある縁があった
中内田師の願いがこもったグレナディアガーズ
先述した通り、トレセン入りする前に海外を渡り歩いていた中内田青年。実は筆者が彼と出会ったのもそんな時だった。20年ほど前に、まだ学生の彼がフランスへ渡った時に知り合い、その後、R・フランケル厩舎でエンパイアメーカーの調教をつけていたアメリカにも訪ねた事があった。中内田青年が帰国してから3年後、アメリカのこの師匠は他界した。この伯楽と懇意にしていたK・B・アブドゥラ殿下が自らの持ち馬に“フランケル”と名付けた。ご存知の通りこの競走馬のフランケルはデビューから負け知らずの快進撃を続ける。結局10のGIを含む14戦全勝で引退し、種牡馬となったのだ。
「フランケル産駒はいつかやりたいと思っていたし、その仔で大きなところを勝つのは1つの目標でした」
そんな願いをかなえてくれたのがグレナディアガーズだった。中内田師に管理されるこのフランケル産駒は今週末のNHKマイルCに挑む。今季初戦のファルコンS(GIII)は2着に惜敗したが3着以下には差をつけた。ひと叩きされて上昇となれば、2つ目のGI制覇の可能性も充分にあるだろう。