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NHKマイルCで注目の「エフフォーリアと遜色ない」1頭とは? 走力凄まじいグレナディアガーズの対抗馬たち
posted2021/05/08 17:01
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
牝馬はソダシ、牡馬はエフフォーリアという確たる主役がいるクラシック戦線では、牝牡ともに一強ムードが漂う。
それに対し、3歳のマイル王を決める第26回NHKマイルカップ(5月9日、東京芝1600m、3歳GI)は、勝っても不思議ではない馬が何頭もいる大混戦の様相を呈している。
1番人気はグレナディアガーズか
そんななか、1番人気に支持されるのは、昨年の朝日杯フューチュリティステークスを制したグレナディアガーズ(牡、父フランケル、栗東・中内田充正厩舎)か。
「怪物」フランケル産駒らしく、気性的に難しいところはあるが、直線であえて一気にスパートせず、少しずつ前をつかまえに行きながらレコード勝ちした朝日杯の内容は素晴らしかった。レースに集中したときに発揮する走力には凄まじいものがある。
年明け初戦の前走、ファルコンステークスで2着に敗れて株を下げた感があるが、勝ち馬が56kgだったのに対し、こちらは57kgでタイム差なし。けっして悲観する必要はない。それ以上に、実績馬が崩れずに安定した競馬を見せた、という事実を重く受け止めるべきだろう。
ここもかなりの高確率で勝ち負けになる。
前走の弥生賞ディープインパクト記念で2着となった、クリストフ・ルメールのシュネルマイスター(牡、父キングマン、美浦・手塚貴久厩舎)も人気になるだろう。
そのディープ記念を逃げ切ったタイトルホルダーは次走の皐月賞で2着。世代屈指の実力馬と差のない競馬をしたわけだ。
父からはスピードを、ドイツオークス馬の母からはスタミナを受け継いでいる。世界的良血をバックボーンとした底力は東京でこそ生きてきそうだ。