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「コートの外では面白い人」八村塁が怒鳴られても“センパイ”と慕う理由…ラッセル・ウェストブルックが語るリーダー論

posted2021/04/27 17:01

 
「コートの外では面白い人」八村塁が怒鳴られても“センパイ”と慕う理由…ラッセル・ウェストブルックが語るリーダー論<Number Web> photograph by Getty Images

ウェストブルックを“センパイ”というニックネームで呼んでいるという八村。プレー以外の面でも大きな影響を受けている

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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 八村塁(ワシントン・ウィザーズ)が「センパイ」と呼ぶNBA選手がいる。同じウィザーズのラッセル・ウェストブルックだ。

 元MVPのウェストブルックは今季前にウィザーズに加入。コート上での闘争心強いプレーや、強烈なリーダーシップは、間違いなくチームに好影響を与えている。

 シーズン半ば過ぎまでは故障やコロナ禍の影響でチーム成績に直結しなかったが、4月に入ると20年ぶりの8連勝をあげるなど、ここにきて上り調子。残り10試合余で現在の東カンファレンス10位以上の成績をキープした場合、ウィザーズはプレイイン・トーナメントやプレイオフでも台風の目となりえる存在だ。

 ウェストブルックによると、リーダーシップを発揮することは彼にとってそれほど難しいことではないのだという。「NBAに入り、このレベルでプレーできるようになって以来、自分はトップレベルのリーダーだと思ってきた」とウェストブルックは自負する。理想のリーダー像もはっきりしている。

「リーダーシップを取るということは、言葉に出して言うことではない。外野から評価されることでもない。実際に自分が何をやるのか、チームメイトとどう関わるのか。その関係を深めていくなかで、人として彼らをどう成長させることができるかということだと思う」

ウェストブルックが慕うニック・コリソン

 そんなウェストブルックがリーダーとしてのあり方を学んだのが、オクラホマシティ・サンダーでチームメイトだったニック・コリソンだった。

 8歳上の温厚で、縁の下の力持ち的なビッグマン。一見ウェストブルックとはまったく違うタイプの選手だが、与えられた影響は大きかった。NBA選手としてのありかた、毎日の生活で必要なこと、財政面のことなど、NBA選手として続けるために必要なことを色々と教わった。リーダーシップも、そのひとつだった。

「色々なことを教えてくれたニックには、本当に感謝している。選手として常に力を発揮することや、シーズンごとに上達して戻ってくることの重要性も教えてもらった」とウェストブルックは振り返る。

【次ページ】 八村が明かす“オフコート”での姿とは?

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