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なぜ長谷部誠や鎌田大地がドイツでイキイキしているか… “再生工場”フランクフルト敏腕取締役の巧みな補強術
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byGetty Images
posted2021/04/09 17:01
フランクフルトを支えるボビッチ取締役
選手発掘のキーマンと契約延長
しかし、スカウトチーフを務めるベン・マンガとの契約延長に成功したのは大きい。契約は2026年6月30日まで。インターナショナルに幅広く密なネットワークを築いているマンガは、いわばボビッチの右腕で、選手発掘におけるキーマンである。
「ベンはクラブの成功に大きく寄与している。タレントを嗅ぎ分ける嗅覚は素晴らしいし、その観察眼はとても優れている。契約延長はクラブの将来に向けて力強いサインとなる。彼の引き抜きに動いていたトップクラブもあったのだから」(ボビッチ)
今回の契約延長により、マンガは今後スカウトチーフと同時にチームメイクマネジャーとしても関わることになる。
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「クラブはこの数年間で多くのポジティブな面を証明できたし、大事なベースを構築することができた。クラブがさらに成長していく可能性を感じているし、これからもフランクフルトファミリーの一員でいられることをとても幸せに思う。クラブフィロソフィーに100%のアイデンティティを感じているんだ。仕事環境もトップレベルに整備されている。契約を延長した何よりの理由はそこにある。このクラブには、成功に満ちた将来に向けての重要な条件が揃っている」(マンガ)
もしボビッチが去ることになっても、ボビッチが中心となって築き上げられたベースは残るのだ。新しい人材が新しい風を吹かせても、クラブの哲学やビジョンは変わらない。新世代を生き抜くために、クラブとしてのバージョンアップに成功したフランクフルトの今後から目が離せない。
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