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<私が裁いた名勝負>そのとき、KID選手が「クソッ」と呟いた。 

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布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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posted2021/03/30 08:00

<私が裁いた名勝負>そのとき、KID選手が「クソッ」と呟いた。<Number Web>

岡林章さん

語り継がれる名勝負をその演者のひとり、審判が振り返る。彼しか知らない新たな景色が見えてくる。

2004年 K-1 PREMIUM 2004 Dynamite!!
12月31日/大阪ドーム/魔裟斗の判定勝ち
魔裟斗対山本“KID”徳郁

大阪ドームに5万3000人を集めた「反逆のカリスマ」対「神の子」。序盤から素早く仕掛けたKIDが左拳で魔裟斗の顔面をとらえて倒す。カウント5で立った王者は執拗にキックを放つも、低い一発が金的に。再開後は打ち合いで優位に立った魔裟斗がダウンも奪って判定勝ち。

   ◇

 もう17年前の試合になるけど、魔裟斗VS山本“KID”徳郁の記憶は鮮明に残っています。僕は30歳からレフェリーを始めているので、このときはキャリア12~13年目。舞台は『K-1 Dynamite!!』という大晦日のビッグイベントだっただけに、曙VSホイス・グレイシーのような色モノみたいな試合も組まれていた。

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