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“巨人の200cm新巨人”秋広優人 身長だけでなく存在価値も超デカいワケ【馬場200cm、藤浪197cm、大谷は?】 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byMakoto Kemizaki/Kyodo News/Hideki Sugiyama

posted2021/03/12 11:04

“巨人の200cm新巨人”秋広優人 身長だけでなく存在価値も超デカいワケ【馬場200cm、藤浪197cm、大谷は?】<Number Web> photograph by Makoto Kemizaki/Kyodo News/Hideki Sugiyama

駒田徳広(左)や大谷翔平(右)ら190cm台の選手はいたが、200cm超の秋広優人は185cmの岡本和真が小さく見えるのだから、やはり貴重である

「長身の野手」である秋広がとても貴重な理由

 日本人選手の長身ランキングの上位はほとんどが投手である。野手ではイチローのチームメイトで、1987年から2001年まで阪急・オリックス、ヤクルトで外野手としてプレーした高橋智が194cmでトップだった。

 投手は身長が高ければ、投球に角度がつくし、低身長の投手よりも球威、球速が増す傾向にある。投手にとっては「高身長」は有利な条件なのだ。それもあって高身長選手のほとんどは投手だった。

 それに比べて高身長野手はあまり成績を残してこなかった。

 NPBで2000本安打以上打った選手は日米通算も含めて58人いる。その平均身長は、179.0cmだ。身長の上位、下位5傑は以下の通り。

<上位7人>
駒田徳広191cm(2006安打)
新井貴浩189cm(2203安打)
松井秀喜188cm(2643安打/日米通算)
清原和博188cm(2122安打)
秋山幸二186cm(2157安打)
有藤通世186cm(2057安打)
坂本勇人186cm(2003安打)

<下位5人>
立浪和義173cm(2480安打)
榎本喜八172cm(2314安打)
門田博光170cm(2566安打)
福本豊169cm(2543安打)
若松勉168cm(2173安打)

 巨人、横浜で活躍した駒田徳広が唯一190cm台だが、あとは180cm台。一方で160cm台の選手も2人いる。NPB史上3位の567本塁打を打った門田博光も170cmちょうどだった。いわゆる超大型選手で打者として球史に残るような活躍をした選手は極めて少ないのだ。

190cm以上で20本塁打以上は駒田、大谷ら5例のみ

 また、身長190cm以上で、シーズン20本塁打以上を打ったのは以下の5例しかない。記録年順。

22本塁打/1990年 駒田徳広(巨人)191cm
23本塁打/1991年 高橋智(オリックス)194cm
29本塁打/1992年 高橋智(オリックス)194cm
27本塁打/1992年 駒田徳広(巨人)191cm
22本塁打/2016年 大谷翔平(日本ハム)193cm

 長身打者はリーチが長く、より広範囲の投球にバットが届く。またバットの旋回域も広いので、より遠くへ強い打球を飛ばせるはずだ。そういう意味では有利なはずだが、活躍した選手は非常に少ない。

 その最も大きな原因は「高身長選手はストライクゾーンが広い」ことだと言われている。

【次ページ】 なぜストライクゾーンが“広くなってしまう”のか

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