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現地番記者が暴露する“銀河系レアル”崩壊の真相… ベッカム加入も停滞、フィーゴが批判した「最低の監督」とは
text by
カルメン・コリーノ(ディアリオ・アス紙)Carmen Colino(Diario AS)
photograph byTakuya Sugiyama
posted2021/03/01 17:02
世界、とりわけ日本で大ブームを起こしたベッカムのレアル・マドリー移籍。しかし彼の加入は、第1期ペレス会長政権終焉の始まりだった
「おそらく私は選手を甘やかしすぎ……」
フロレンティーノとの別れは2006年2月27日に訪れた。
この時、チャンピオンズリーグはアーセナルに敗れて敗退濃厚となり、リーガではマジョルカに敗れた時点で首位に10ポイント差をつけられていた。
何よりチームに漂う無気力な空気が、一時代の終焉を物語っていた。
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辞任会見の席で、フロレンティーノは今も語り継がれる有名な言葉を残している。
「恐らく私は選手たちを甘やかし過ぎ、勘違いさせてしまったのだろう。今は彼らに、唯一の重要な存在はレアル・マドリーなのだと伝えたい。その意味で、責任は全て私にある。レアル・マドリーは変化を必要としている。今、このタイミングで身を引くべきだった」
まるでデルボスケを拒んだことで天罰を受けたかのように、フロレンティーノはその後3年にわたって迷走を極め、タイトルを逃し続けた。
それでもマドリーは必ず蘇る。
フロレンティーノは2009年に会長に復帰し、再びクラブはヨーロッパの頂点に上りつめた。2014-18年にかけ、4度のチャンピオンズリーグ制覇を果たした新たな黄金期については、また別の機会に話すべきだろう。
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