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原辰徳監督が明かす桑田真澄コーチ就任の真相「最初から彼が素晴らしい野球人だとは思っていなかった。でも…」
posted2021/02/27 11:03
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
SANKEI SHINBUN
(全3回の1回目/#2、#3へ続く)
「オーナーも即座に『それは賛成だ』と」
――桑田コーチの就任は正直、驚かされました。まず桑田コーチに白羽の矢を立てた理由を教えてください。
「ここ数年、私の中では野球界全体が止まっているような、そんな閉塞感のようなものを感じる部分があったんです。実際に私が監督として巨人に戻ったことも、どこかに先に進んでいないというものもある。もちろん私自身の中では、自分が監督に戻ったことでそういう野球界に一石は投じたという自負はあります。ただ、その中でジャイアンツを動かし、次に繋げるという意味で、非常に気になる人がいた。ここ数年の野球にたいする言動も含めて非常に注目する存在がいた。それが桑田真澄だったということです」
――具体的にはいつごろから動き出して、どういう経緯で実現したのでしょうか?
「昨年の12月29日だったと思います。山口(寿一)オーナーにお目にかかって、そこで私が『実はオーナー、私は野球界で非常に気になっている人が一人だけいる。それは桑田真澄なんです。彼をスタッフとして迎え入れたいと思っていますが、いかがでしょうか?』と聞いたんですね。するとオーナーも即座に『それは賛成だ』と言ってくれた。そこで次に宮本(和知投手チーフコーチ)に『ミヤ、こういう形で真澄をジャイアンツの一員に迎え入れたい。俺自身も興味あるし、スタッフになってもらおうと思うけどどうだい?』と聞いたら彼も『僕も勉強になるし、ぜひともお願いします』と。その2人だけでしたね、相談したのは」
――そこから桑田コーチ本人にコンタクトをとって、話はとんとん拍子に進んでいったということですか?