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トップ下で“主人公”の鎌田大地、中盤で鉄板な長谷部誠…王者バイエルン撃破! フランクフルトに春が来た
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph byGetty Images
posted2021/03/01 11:04
王者バイエルンを撃破するなど好調のフランクフルト
18得点のシウバが負傷欠場は「ヤベーぞ」
試合が近づくと、さらに新たな懸念材料が生まれました。最近右サイドでレギュラーに抜擢されているMFエリック・ドゥルム、そして目下ブンデスリーガの得点王争いで、首位のロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)に次いで18得点を挙げているFWアンドレ・シウバが負傷欠場を強いられる可能性が高いと報じられたのです。
「シウバの欠場はヤベーぞ。あっ、でもルカ(・ヨビッチ)が復帰すればいいか。それよりドゥルムが居ないほうがマズイのか? 右サイドの代わりは(アルマミ・)トゥーレくらいしかいないからなぁ。困ったなぁ」
少数精鋭でシーズンを戦うアイントラハトの場合、やはり主力選手の欠場は大幅な戦力ダウンへと繋がります。代役が誰かは一般のサポーターでも容易に思いつくくらいなので、対戦相手のバイエルンもスカウティングがしやすかったでしょう。
バイエルンに降りかかる超過密日程とコロナ禍
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ただし、バイエルンも幾つかのハンディを抱えていました。
FIFAクラブワールドカップ、UEFAチャンピオンズリーグ出場に絡む過密日程と、最近のバイエルンに降りかかっていた新型コロナウイルス感染の影響です。
アイントラハト戦ではMFトーマス・ミュラー、DFベンジャマン・パバールのふたりが新型コロナウイルス感染による隔離で欠場。それ以前に罹患していたMFレオン・ゴレツカ、MFハビ・マルティネスはベンチスタートとなりました。加えてクラブワールドカップ決勝のUANLティグレス戦で負傷したセルジュ・ニャブリも欠場を強いられて、アイントラハト以上に戦力の維持が困難になっていました。
試合開始は15時30分。アイントラハトのホーム、ドイチェバンク・パークの頭上には綺麗な青空が広がっていました。一方、ピッチの芝生は所々剥げていてコンディションが悪そうです。クラブを擁護するわけではないのですが、普段のピッチはかなり良好だと思います。天然芝は青々として、試合のない日は大型の日照装置を用いるなどして管理に余念がありません。
ただ、最近のフランクフルトは寒暖の差が激しかったうえに連日の降雪も重なったため、さすがに芝の維持に苦労したのでしょう。バイエルンのハンジ・フリック監督は試合後に「彼らはピッチを若干改善することができたのではないか」と吐露しましたが、思慮深い指揮官はすかさず、「しかし、敗戦はピッチのせいではない」とも語っていました。