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素朴な疑問:カズは54歳だけど… プロ野球、相撲、競馬、バスケなど一線級の“年長さん”は誰?【中年の星】
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byGetty Images
posted2021/02/26 17:02
2月26日、54歳の誕生日を迎えた三浦知良
プロ野球だと野手・投手最年長とも“あの球団”
◇プロ野球
福留孝介(1977年4月26日/44歳)
今シーズン、阪神から古巣中日へと復帰した福留。大リーグでも4シーズンプレーし、日米通算安打は2407本というレジェンドだ。松井秀喜の三冠王を阻止して首位打者を獲得したのは19年前の2002年、セ・リーグMVPを獲得したのが15年前の2006年である。ただ阪神に所属した2010年代後半も5年連続2ケタ本塁打をマークしている。
そんな福留がPL学園で超高校級スラッガーとして注目を集めたのは1995年、春と夏の甲子園である。これもまた今から26年前……四半世紀の時を経て、今もなお現役プレーヤーでいるのだから恐れ入る。
投手の最年長は誰かと言うと……こちらも中日勢で山井大介(1978年5月10日/43歳)だ。福留の1学年下の山井、語り種と言えばもちろん、2007年の日本シリーズ第5戦の“幻の完全試合”である。
緩急自在の投球で日本ハム打線を8回パーフェクトに抑えた山井は、1-0で迎えた9回のマウンドに上がらず。絶対的クローザー岩瀬仁紀が締めくくり、中日が53年ぶりの日本一を達成した。落合博満監督の采配には賛否が集まったが、山井の名前が世間に知れ渡るきっかけとなったのは確かだ。2020年は2009年以来となる勝ち星なしに終わった山井だが、43歳となる今季もう一花咲かせられるか。
なお中日と言えば、かつて山本昌が50歳まで現役を貫いた(それも十二分な戦力として)。レジェンドとしての系譜を福留と山井が継いでいるのかもしれない。
30代後半~50代の大ベテランの活躍は、同世代の“オジサン”にとっては生きる勇気になる。若き新星の活躍もいいが、味のあるプレーで新たなシーズンを沸かせてほしいところだ。