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素朴な疑問:カズは54歳だけど… プロ野球、相撲、競馬、バスケなど一線級の“年長さん”は誰?【中年の星】
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byGetty Images
posted2021/02/26 17:02
2月26日、54歳の誕生日を迎えた三浦知良
大相撲では50歳の華吹が頑張ってます
◇大相撲
華吹(1970年5月28日/51歳)
◇バスケBリーグ
竹田兼(1978年10月5日/43歳)
◇バレーVリーグ
松本慶彦(1981年1月7日/40歳)
◇ラグビートップリーグ
久富雄一(1978年8月11日/43歳)
40代ならまだしも、50代の現役アスリートとなると非常に限られてくる。ましてやフィジカルコンタクトが激しい、もしくは足腰に負担がかかる競技となれば、なおさらだ。相撲、バスケットボール、バレーボール、ラグビーなどはその部類だろう。
華吹は2021年大相撲初場所、序ノ口で勝ち越し。50歳以上での勝ち越しは116年ぶりの偉業だったことが話題になった。華吹の最高位は今からさかのぼること17年強、2003年九州場所での東三段目18枚目とのことで、相撲を取りつづけるモチベーションは並大抵のものではないだろう。
不惑を迎えても、チームが戦力として認めている選手もいる。例えばジェフ・ギブス(1980年8月4日/41歳)は2020-21シーズンも37試合に出場している。ちなみに同じ宇都宮ブレックス所属で、ここ20年の日本バスケットボール界をけん引した田臥勇太(1980年10月5日/41歳)も同学年だ。
北京五輪男子バレー代表のミドルブロッカー松本も堺ブレイザーズで頑張っている。2月21日のVリーグFC東京戦ではリーグ通算400試合出場を達成するなど、健在ぶりを示している。
武豊の2学年上、柴田善臣も健在です
◇中央競馬
騎手:柴田善臣(1966年7月30日/55歳)
馬:オジュウチョウサン(10歳)
競馬で年齢といってまず思い付くのは、レジェンド武豊(1969年3月15日/52歳)だろう。JRA・GI通算77勝、通算4254勝(以下すべて2月24日現在の成績)などの偉大な通算記録はもちろん、2020年も関西リーディング5位の115勝を挙げている。
しかし武豊よりも2学年上の柴田善臣も、今年すでに3勝をマーク。1990年代後半から2000年代前半にかけて計8回の100勝以上をマークした関東屈指の名手だが、1ケタ勝利に終わったのは1986年と2018年だけと、息の長い活躍を見せている。2月には左足小指を骨折しながらも、すでに実戦復帰しているタフさだ。
馬に目を移して……特に大器晩成と言えるのが障害で史上最強とも言われるオジュウチョウサンだろう。
5歳で本格化して以降は障害重賞13連勝など圧倒的な強さを見せ、7歳時には武豊を鞍上に迎えて有馬記念にもチャレンジした。2020年も中山グランドジャンプ5連覇などを達成、むしろ京都ジャンプSで3着に終わり、それが話題になったことこそオジュウチョウサンの凄味と言えるだろう。たいていは4~7歳、早い馬なら3歳で引退するのが競走馬の厳しい世界だが、10歳となった2021年も現役を続行、中山グランドジャンプ6連覇に照準を合わせているというのだから頭が下がる。