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大坂なおみが夢見る「一番素敵なこと」… “23歳4カ月の全豪2度目制覇”で一致、セリーナの境地へ近づくカギとは 

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山口奈緒美

山口奈緒美Naomi Yamaguchi

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photograph byHiromasa Mano

posted2021/02/21 17:04

大坂なおみが夢見る「一番素敵なこと」… “23歳4カ月の全豪2度目制覇”で一致、セリーナの境地へ近づくカギとは<Number Web> photograph by Hiromasa Mano

心技体がそろった感のある大坂なおみ。2年ぶり2度目の全豪制覇は、彼女が名実ともに女王となった大会として語り継がれるのかもしれない

「経験者だから大丈夫と思われていると思うと……」

「今日の朝になって、そのことを考えた。初めての決勝の緊張がどういうものかはわかっている。でも逆に私は経験者だから大丈夫と思われているかと思うと、それからすごく緊張してきた」

 ブレイディには、昨年の全米オープン準決勝で対戦したときにフルセットの苦戦を強いられている。

 立ち上がりの大坂は、緊張など微塵も感じさせないサービスエース2本を含むラブゲームでのキープだったが、気の抜けない展開だった。両者ともにワンブレークの4-4で、大坂が30-40とブレークポイントを握られる。30-30からのポイントはブレイディの絶妙なバックハンドのロブだった。しかしフォアのウィナーでこのピンチを切り抜けると、そこから第2セットの第4ゲームまで6ゲームを連取。勝負の行方をほぼ決定づけた。

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 最後は、今大会の大坂らしく隙を見せないラブゲームでの締めくくり。ブレイディはもう大坂を止められないことを感じ取っていた。

「ニューヨークでも最後は同じような感じだった。彼女はサーブに絶対的な自信を持ってる」

「なおみはいつも大事なところで……」

 前回の対戦同様に互角の数のウィナーを奪い合った2人だが、数字ではわからない大坂の強さにブレイディは脱帽した。

「なおみはいつも大事なところで本当にいいプレーをした。必要なときに最高のショットを打ってきた。そういうショットを打つのが一番難しい場面なのに。ここぞというところで自信を持ってリスクの高いテニスができる彼女は、本当に強い」

グランドスラムの準々決勝以降は今だ無敗

 グランドスラムの準々決勝以降は未だ無敗。決勝で一度も負けることなく初優勝から4つのタイトルを獲得したのは、オープン化以降の女子ではモニカ・セレスしかいない。大坂は、偉大なチャンピオンの中でもさらに特別な領域へと向かっていくのだろうか。

【次ページ】 セリーナと大坂、“23歳4カ月”での共通点と違い

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