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守護神アリソンというモダンアーティスト。~元イングランド代表GKが分析~

posted2021/02/24 07:00

 
守護神アリソンというモダンアーティスト。~元イングランド代表GKが分析~<Number Web> photograph by AFLO

アリソン・ベッカーはリバプールの守護神として多方面からの信頼を得る

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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加入1年目で欧州王者となり、2年目にはプレミア制覇。世界年間最優秀GKに贈られるヤシン賞も受賞した守護神は、リバプールのサッカーに、どんな変化をもたらしたのか。元イングランド代表GKグリーンが、背番号1の凄みを語る。

 去る1月31日のプレミアリーグ21節、ウェストハムからの先制点を含むモハメド・サラーの2ゴールは、『スカイスポーツ』の生中継で「ワールドクラスの芸術」と讃えられた。

 だがリバプールには、チームの最後尾にも世界最高水準の“モダンアーティスト”がいる。「スイーパー・キーパー」と呼ばれ、11人目のフィールド選手の如く能動的にプレーするアリソン・ベッカーだ。

 アリソンは、このウェストハム戦(3-1)でも、まだ両軍無得点だった50分過ぎに、ペナルティエリアの外までダッシュして未然に危機を防いでいる。最終ラインの裏に出たボールに走り込む相手FWマイケル・アントニオとのレースに勝ち、奪ったボールをタッチライン際からMFチアゴ・アルカンタラへと繋いだ。

 決して楽ではないプレーが簡単に見えるほど優れた能力は、アリソンの好守が頻繁には騒がれない理由の1つだ。そのスキルの中でも、「落ち着き」を最大の特長として挙げる識者は多い。混沌とも形容されるペナルティエリア内でも平静でいられるからこそ、アリソンは当たり前のように最適な対応手段を選択し、チームを危機から救ってみせる。

 アリソンがリバプールに加入した2018-'19シーズンを最後に20年間のプロ生活に終止符を打った元イングランド代表GKロバート・グリーンも、「そのフィジカル以上に、メンタルがアリソンの最大の武器」とする視点の持ち主だ。引退後はテレビ解説なども務める41歳は、次のように魅力を語った。

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