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フェブラリーSで「買い」の1頭と好勝負必至の2頭とは? 本命候補が“軒並み回避”の大混戦に必要な2つの要素
posted2021/02/20 17:02
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
今年最初の大一番、第38回フェブラリーステークス(2月21日、東京ダート1600m、4歳以上GI)が近づいてきた。
昨年のこのレースが、もっかのところ、新型コロナウイルス観戦拡大防止のための入場制限を行わずに実施された最後のGIとなっている。その日、舞台となった東京競馬場を訪れた観客は前年比83.4%の5万985人。翌週、2020年2月29日から、競馬が能力検定競走として行われた戦時中の1944年以来76年ぶりとなる「無観客競馬」が実施されるようになった。
7カ月半経った10月10日から、制限付きではあるが観客を入れての競馬が再開された。しかし、今年1月9日からまたも無観客での開催となり、今週末のフェブラリーステークスは昨秋のスプリンターズステークス以来の「無観客GI」として行われる。
大混戦に「勢い」があるオーヴェルニュ
一昨年の最優秀ダートホースのクリソベリルは右後肢を手術して休養中。昨年ダート王となったチュウワウィザードは2月20日のサウジカップに出走。そして、先日公開した今年の全GI予想記事で本命にしたタイムフライヤーも状態が万全ではないため、ここをスキップする。
そのため、どの馬が1番人気になるのか予想するのも難しいほどの混戦となってしまったが、こういうとき何より力になるのは「勢い」ではないか。
出走馬16頭のなかで最も勢いがあるのは、昨秋の福島民友カップ、ペテルギウスステークス、そして今年1月の東海ステークスと3連勝してここに来たオーヴェルニュ(牡5歳、父スマートファルコン、栗東・西村真幸厩舎)である。