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ダルビッシュの「プレーオフ進出確率」は90%… では、「地区優勝に1番近い」日本人選手は誰か?
posted2021/02/18 17:02
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by
Getty Images
毎年、この時期になるとテレビやラジオの野球解説者、野球専門誌、野球のネット・メディアなどでMLB各チームの順位予想が掲載される(新聞にとってはまだ早いようだ)。
その中で興味深かったのはセイバーメトリクス(野球の統計分析)やファンタジー・ベースボール(野球ゲーム)の愛好家に親しまれている米サイトの「FanGraphs」(https://www.fangraphs.com/)だ。
日本人所属チーム「地区優勝」の確率は?
日本人所属チームではダルビッシュ有投手のパドレスが、96勝66敗(勝率.595)で全30球団中2位と予想されている(すべての数字は現地2月15日現在、以下同様)。
9位に85勝77敗(.525)で前田健太投手が所属するツインズ、10位に85勝77敗(.523)で今季から澤村拓一投手がプレーするレッドソックス、13位に82勝80敗(.507)で「投打二刀流」の大谷翔平選手が所属するエンゼルス、17位に81勝81敗(.500)の筒香嘉智外野手のレイズと続き、秋山翔吾外野手のレッズは78勝84敗(.483)で20位、菊池雄星投手のマリナーズは71勝91敗(.440)で25位、有原航平投手のレンジャーズは69勝93敗(.427)の28位と「予想」されている。
同サイトでは順位予想に基づいた各チームの地区優勝や、ワイルドカード獲得を含むプレーオフに進出する確率も載せられている(Number Web以外でご覧になっている方は記事末尾の「関連記事」から一覧表をご確認ください)。
「FanGraphs」の(地区)優勝確率がプレーオフ進出確率に比例しないのは、それらが相対的なものだからだ。
地区による“戦力格差”も考慮した数値
たとえばパドレスは、(地区)優勝確率が3割強なのに対し、プレーオフ進出確率は9割を超えている。つまり、「地区優勝するのは難しいがワイルドカードは獲得できるだろう」という予想である。それは同じナショナル・リーグ(NL)西地区で昨季のMLB王者ドジャースが、パドレスを上回る100勝62敗(勝率.619)の勝敗(勝率)予想がされているからだ。
同じようにレッドソックスは、(地区)優勝確率が1割前後しかないのに、プレーオフ進出確率は4割を超えている。つまり、「地区優勝するのはほぼ無理だが、ワイルドカードならチャンスがある」という予想になっている。