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柿谷曜一朗をどう生かす? 齋藤学&長澤和輝ら大型補強の名古屋、マッシモ監督が試す策は…【開幕予想布陣つき】
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byAtsushi Iio
posted2021/02/13 06:00
柿谷曜一朗や齋藤学らが加わったグランパス。マッシモ・フィッカデンティ監督はどんな布陣を作るか
2月3日のJ2・大宮アルディージャ戦(45分×3本/○4-3)、前述の琉球戦、9日のJ3・ヴァンラーレ八戸戦(同/○4-0)の3試合で奪ったゴールは16得点。そのすべてを自慢のアタッカーたちがマークしているのだ。内訳はこんな具合だ。
ガブリエル・シャビエル:3ゴール、相馬:3ゴール、柿谷:2ゴール、阿部:2ゴール、マテウス:2ゴール、齋藤:2ゴール、前田:1ゴール、山﨑:1ゴール。
圧巻は1トップ柿谷、トップ下阿部の布陣
圧巻だったのは琉球戦、メンバーを大きく入れ替えた2本目の25分以降の攻撃だ。1トップの柿谷やトップ下の阿部にボールが渡ると攻撃が加速。複数の選手が絡み合い、パスとドリブルを織り交ぜながらハーモニーを奏でていく。
「どう関わったら、どのスペースが使えるのか。ボールの流れが見えているから速くサポートできたり、3人目、4人目が絡むことができたり。そういうところが今日は本当にスムーズだった。後ろから良いボールも入ってきて、良いタイミングで後ろから追い越してきたり、前の選手だけでなくチームが連動して、良い攻撃ができた」
そう語ったのは、攻撃にリズムやアクセントをもたらした阿部である。約65分間でネットを揺らした回数は7。琉球がメンバーを落としていたことを差し引いても、見ていてワクワクするアタックだった。
柿谷が楽しそうにプレーしている
なかでも印象的だったのは、柿谷が実に楽しそうにプレーしていたことだ。オン・ザ・ボールはもちろん、オフ・ザ・ボールのプレーにも積極的で、全力でボールを奪い返しに行っていた。それもやらされているのではなく、進んで取り組んでいる様子。柿谷が語る。
「チームの失点が少ないのはディフェンスのおかげだけでなく、前線からのプレスであったり、チーム全体が守備のやり方を共有しているから。移籍してきた僕たちが入って、そのバランスを崩すことがあってはいけない」