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京成杯優勝のグラティアスがルメールのクラシック戦線パートナーに? 「フラフラしたけど楽勝でした」
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramastsu
posted2021/01/20 17:00
1月17日の京成杯を制したグラティアス。ルメール騎手の信頼も勝ちえた
クラシック本番を前に新星の誕生か?
これで2戦2勝。クラシック本番を前に新星の誕生かとも思わせるが、近年の京成杯の勝ち馬でその後クラシックを制した馬となると、2010年のエイシンフラッシュ(日本ダービー制覇)まで遡らなくてはならない。3歳の重賞戦線としては少々穴場の感は否めないレースなのだが、この点をルメール騎手に聞くと、かぶりを振って次のように答えた。
「最後の直線では少しフラフラしたけど、結果的に楽勝でした。つまり、まだまだ成長する余地がありながらの勝利だったわけで、今後こちらの思惑通りに成長してくれればもっと強い相手と走るようになっても勝負になるはずです」
もっともホープフルS(GI)でダノンザキッドの2着に善戦したオーソクレース(牡3歳、美浦・久保田貴士厩舎)など他にもお手馬がいるため、グラティアスと共にクラシック戦線に臨むのかはまだ分からないが「楽しみな1頭」(ルメール騎手)としてパートナーの候補にこの京成杯の勝ち馬が名乗りを挙げたのは疑いようがない。
「グラティアスはお姉さんとは全然似ていません」
最後に主戦騎手の力強いコメントを改めて記しておこう。
「お姉さんのレシステンシアはスピードに任せてガーッと行ってしまうような性格でした。でも、グラティアスはお姉さんとは全然似ていません。父親が(ダイワメジャーから)ハーツクライに替わったせいか、素直でコントロールをしやすい馬なんです。それだけ、教えた事を吸収する能力も高いと思えるので、これからもっと期待の出来る馬だと思っています」
真価の問われる今後の競馬ぶりに注目したい。