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右目を失明後に“クラブW杯常連チーム”に入団! 松本光平が「ケガはむしろプラスかも」と思うワケ 

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byRyo Sato

posted2021/01/21 11:00

右目を失明後に“クラブW杯常連チーム”に入団! 松本光平が「ケガはむしろプラスかも」と思うワケ<Number Web> photograph by Ryo Sato

右目を失明、左目もぼんやりとしか見えなくても、前向きにサッカーを続けている松本

右目が眼球破裂した10歳の少年からメッセージが

 目をケガして競技復帰を目指す際に、10歳の少年からメッセージをもらっていた。少年は3年前に右目の眼球破裂を経験しながらも、サッカーができるようになっていた。そのメッセージに勇気をもらっただけに、感謝の言葉も伝えたかった。

「大阪に帰る際と年末の2回、会いました。僕と同じく右目が見えない状態ですけど、3年掛けて普通にサッカーができるようになったそうです。自転車も乗っていましたから、凄いなって思いましたよ。会うことでまた勇気をもらいました。俺も頑張らなきゃって、一段とヤル気が出ました」

 CWC出場見送りが決まり、コロナ禍によってニュージーランド入国のメドも立たない。そうなれば契約の見直しだってあるかもしれない。しかしながらどんなことがあっても、どんなことが待ち受けていても、彼が動じることはない。

 考えるのはピッチに立ってプレーするために、準備をしておくこと。

「同じような境遇にあるみなさんに希望や勇気を」

 彼の胸を焦がすのは使命感だ。

「世の中に片方の目が見えない人って思っていた以上にたくさんいるんです。目がちゃんと見える人と同じようにプレーできるんだぞってところを見せたい。同じような境遇にあるみなさんに希望や勇気を与えられたらいいなって。それが最大のモチベーションなんです」

 目のハンディキャップがあっても試合で十分にやっていけることを証明して競技復帰を成し遂げるという強い意志。

 周りからすれば奇跡でも、彼からすれば奇跡じゃない。

 使命感を胸に松本光平が刻んでいく軌跡。たとえ厳しい道のりであっても、きっと多くの人の思いと願いが、彼の背中を押していくに違いない。

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