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米報道で“日本帰国説”が出るワケ…田中将大と相思相愛ヤンキースの再契約を阻む「贅沢税」って?
posted2021/01/18 17:02
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Getty Images
田中将大はどこへ行くのだろうか。
相思相愛と思われていたヤンキースとの再契約は遠のいた。
たら、れば、は言いっこなしだが、ヤンキースの財政にあと500万ドルほどの余裕があれば、状況は変わっていたはずだ。
わずか500万ドル(約5億2000万円)。
我々からすれば途方もない大金も、例年のヤンキースであったら、決して捻り出せない金額ではない。
未曾有のコロナ禍に陥り、無観客で行われた昨季の影響と言えるが、お金持ち球団のヤンキースでさえ、今季は年俸総額を「贅沢税」が課されるリミットの2億1000万ドル(約218億4000万円)に抑えることが経営トップからの至上命令になっている。
この制度は2003年から始まったが、ヤンキースが贅沢税の支払いを回避できたのは2018年シーズンのわずか1度だけだ。言い換えれば、ヤンキースは毎年のように贅沢税を支払い続けてきたわけだが、今季、ヤンキースがどうしても贅沢税を支払いたくない理由がある。
3年連続で贅沢税の基準額を上回れば……
1つ目は税率。額は超過年数によって決まってくる。
超過1年目 20%
超過2年連続 30%
超過3年以上連続 50%
基準額を下回れば一度リセットされる仕組みだ。