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異例ずくめの新日本プロレス東京ドーム大会 静寂の中、オカダ、棚橋、内藤抜きの“挑戦”ができたワケ
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph byMasashi Hara
posted2021/01/14 11:02
初日のメインイベントでは王者・内藤哲也が飯伏幸太に敗れる展開に。コロナ禍の新日本プロレスもたくましかった
オカダ、棚橋、内藤のビッグ3抜きで
今回のドーム大会は、1.4が(第0試合を含めて)全7試合、1.5が全8試合と、例年と比べて試合数をしぼってきた。それによって、個々の試合のクオリティが高まる結果となった。
また初日のメインイベントであるIWGPヘビー級&インターコンチネンタル選手権で、王者・内藤哲也が飯伏幸太に敗れたこともあり、1.5はオカダ・カズチカ、棚橋弘至、内藤哲也という新日本の、いや日本マット界を代表するビッグ3抜きでのドーム興行という、じつにチャレンジングなマッチアップとなった。
これはコロナ禍だからこその実験であったように思う。
それは『週刊プロレス No.2101』に掲載された、新日本プロレスと女子プロレス「スターダム」のオーナーである木谷高明ブシロード代表取締役会長のインタビューでも垣間見られた。
満員にできないならば、未来への種を
木谷オーナーは、スターダムが3月3日に日本武道館に進出する話題の中で、次のように語っている。
「武道館開催の驚きは大きかったと思います。それはいまだからできるんです。通常だと空席が多かったらカッコ悪い。でもコロナで制限のあるいまは極端な話、何千人でもいい。武道館でやることが大事」
これはあくまでスターダムの話であるが、新日本プロレスにも当てはまるのではないだろうか。
ここ数年、新日本は東京ドームの超満員を目指して、年々観客数を増やしてきた。昨年は1.4が4万8人、1.5が3万63人と合計で7万人超えを達成。その時点では、2021年こそは超満員札止めとなることが期待されていた。
しかし、今年は観客数が制限されているため、それは物理的に不可能。そうであるならば、新日本は目先の観客動員ではなく、未来への種を蒔くことに舵を切ったのではないだろうか。