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28歳ながら「ベテランに入ってきたんで」 マリノス仲川輝人が語る、常に惜しまずスプリントするワケ
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byGetty Images
posted2021/01/06 11:01
2020年12月7日、ACL決勝トーナメント1回戦、水原三星戦での仲川
「過密日程を言い訳にするつもりはありません」
「フロンターレが圧倒的に強かったことは認めないといけません。それでも11月(18日)にアウェーで負けた試合は1人退場するまでは互角に戦えていたし、少ない状況になってもチャンスはつくれていました。僕は終盤に出る形になりましたけど、ベンチから見ていても本来のF・マリノスだなって思っていました。
優勝した翌年に中位に戻ってしまいましたけど、過密日程を言い訳にするつもりはありません。そこに関しては自分たちの実力。だから2021年は自分たちで(強いことを)証明していかないといけない。本来のF・マリノスを出していってJ1を優勝して、次のシーズンにACLに挑みたい。今回の悔しさを超えなきゃ、自分も悔いが残ると思いますから。そのためにも個人的なことで言えば、筋肉系のトラブルは極力なくしたい。ケアもそうですし、ケガをしない筋力をつくることも大事にしていきたいなって考えています」
これまでも悔しい気持ちを力に変えてきた人だ。
大ケガに見舞われようとも、レンタルで2度、武者修行に出されようとも、ポジティブに変換してきた。
深いため息を、モチベーションの息吹に変えて。2021年に懸け、ピッチを駆けていく──。